「鑑賞記録」仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー ハッピー・ホーガンさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞記録
特報映像を観た時の衝撃は今でも忘れない。鎧武、フォーゼ、オーズとアンクが一堂に会するとか、はっきり言ってただ事ではない!!仮面ライダー好きの同胞たちになりふり構わずyoutubeのURLを送りまくったものだ。
で、期待値を上げに上げて観た本作。正直に言って、昨年の平成ジェネレーションズの方が好きです。その理由をいくつか。
〈のれなかったポイント〉
●全員変身がない!
ライダーが6人もいるのに一斉変身がないなんて!各々の変身は確かにカッコいいよ。いいけどさ…やっぱりここぞというクライマックスで怒涛の変身ラッシュが来るからいいんじゃないですか。前作のウィザード、ドライブ、ゴースト、エグゼイドの4人変身はアガりましたよ。
●完成された主人公
毎年、現行の主役ライダーに先輩ライダーが道を示すというのがデフォルトになっていると思うのですが、今回ビルドこと桐生戦兎はウジウジくよくよすることはほとんどない。既に先輩であるエグゼイドと対等に渡り合っている。
では誰が仮面ライダーの道を示され、成長するのか。現二号ライダー、万丈龍我である。これについて文句があるわけではない。万丈は本当にいい役割をもらっている。ただ、そうだとしたらクライマックスの戦いでもっと活躍させるべきだ。決意の変身!からのビルドにスパークリングをお届け!では、カタルシス不足じゃないかなぁ。。
●レジェンドにとって分が悪い戦い
「この敵はこのライダーでないと倒せない」という設定が前作より引き継がれている。これにより、鎧武とゴーストは割を食った形となってしまった。オーズとフォーゼは財団X再登場により、グリードとゾディアーツという当時の敵役が用意してもらえた。しかし鎧武とゴーストにはいない。相手は戦闘員だけだ。しかもゴーストに至ってはネビュラバグスターを倒せないという描写まである。これはさすがにレジェンドの無駄遣いだ。
クライマックス、各々の最強フォームが出るのは嬉しいが、相手が多数の戦闘員ではワクワクが減る。その点去年は各ライダーがそれぞれ中ボス的存在と戦っていたので見せ場があった。鎧武やゴーストにも欲しかった。。
…なんか文句ばっかりになっちゃった!
でも、それを補う良さももちろんあります。
〈サイコーなポイント〉
○おかえりドクターたち
時間は短かったけど、パラドも変身しなかったけど、大好きなエグゼイドチームに再会できたことは本当に嬉しい!来年のトリロジーも楽しみにしてるぞ!
○映司とアンクとオーズの復活
もうこれはね、ズルイよ。オーズ贔屓しすぎ!アンクの復活、気を遣いすぎ!それくらいオーズパートの力の入り具合はすごい。僕はそれほど熱心なファンではないけれど、さすがにグッときました。ファンだったら号泣じゃないかな。それくらい素晴らしかった。
○弦太朗はいつまでも弦太朗
個人的に一番ビックリだった弦太朗の再登場。だって福士蒼汰はすっかりお茶の間の人気者。あんな愛すべきバカ野郎(ほめてますよ)を、売れっ子イケメン俳優になってしまった彼がまたやってくれるのか?半信半疑でした。
結論から言って、弦太朗はいつまでも弦太朗でした。疑ってごめん。JKや大杉先生との絡みも、懐かしさ溢れすぎて多幸感。
○佐野岳の愛あるアドリブ
マイフェイバリット平成二期ライダーである鎧武こと葛葉紘汰が満を持して登場!カットとしては本当に少ないのだけど、台本にはない生身アクションを展開に加えてもらうなど、ただのゲストでは終わらないぞという気概が本当に嬉しい!あと、クライマックスのバイク戦でのある台詞までアドリブとのこと。
「ライダーがライダーの名前を呼ぶのって燃えるじゃないですか!」
わかってるよねぇぇぇえ!!さすが紘汰さんだよ!
○ラブ&ピース
なぜ仮面ライダーは戦うのか。それを恥ずかしがることもなく堂々と劇中で披露したことは、本当にグッとくる。ヒーローがいるということ、その姿を見るということ。このことが子どもたちにどれほどのパワーを与えてくれるか。FINALと銘打たれた作品ではあるが、これから先も変わらず、正義の味方であってほしい強く思わされた。
…てな具合に作り手たちの思いがてんこ盛りクライマックスフォームな訳で、受け取るこちらも胸いっぱいな訳です。
FINALということで、来年のこの時期、どんな形態になって映画が上映されてるかはわからないけど、東映さんにはこれからも愛をこめた作品を子どもたちに届けてほしいと心から思いました。
スタッフもキャストも、みんなありがとう!よくぞ作り上げてくれました。