劇場公開日 2017年12月2日

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「🇫🇮フィンランド←今ここ ⇧(貨物船) 🇩🇪ドイツ⇨🇵🇱ポーランド...」希望のかなた スタンダードさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0🇫🇮フィンランド←今ここ ⇧(貨物船) 🇩🇪ドイツ⇨🇵🇱ポーランド...

2018年7月12日
iPhoneアプリから投稿

🇫🇮フィンランド←今ここ
⇧(貨物船)
🇩🇪ドイツ⇨🇵🇱ポーランド
ス ⇧
ロ🇸🇮⇦ 🇭🇺ハンガリー
ヴ  ⇩⇧(妹とはぐれる)
ェ 🇷🇸セルビア
ニ   ⇧
ア   🇲🇰マケドニア
    ⇧
ギリシャ🇬🇷⇦🇹🇷トルコ(船でギリシャへ)
      ⇧
        🇸🇾シリア(アレッポ)

【カーリド】

カーリドはフィンランドに、
『知り合いのいないシリア人』
です。

彼はいくつもの国を放浪して、
フィンランドへとやって来ました。

『観光目的でもなければ』
『自分探しの目的でもない』
『生きるために放浪してきた』

そんな彼にとって、
『自身を厄介者扱いする国』は
『みな同じ国のように見えた』でしょう。

彼にとって"国境"は
『ただの境界線』でしかなく、
『ただ跨ぐために敷かれた線』でした。

しかし
『国は全て同じ』ように見えても、
『人はそれぞれ違う』のです。

【ヴィクストロム】

ギャンブルでボロ勝ちした、
中高年ヴィクストロム。

彼はそのお金を元手にして、
しがない料理店を買い取る。

その料理店に迷い込んだシリア人を、
ヴィクストロムは匿うことに。

【カリードとカーリドの難民隠し】

離れ離れになった妹を見つけるため、
カーリドは名前を変えて
ヴィクストロムの料理店で働きながら、
友人の力を借りて妹の捜索にあたります。

ある日、
カーリドは妹の情報を得るため、
人目を避けながら友人と密会します。

そして友人はカーリドに、
『情報を求めている最中だ』
と告げてカーリドを励まします。

その言葉を聞いて納得したカーリドは、
その場を後にしました。

その瞬間僕は、
『友人はカーリドを裏切るのでは?』
と一瞬疑いましたが、
極めて無粋な考え方でした。

なぜなら友人は
カーリドが立ち去った後すぐに、
通行人がカーリドを目撃していないか
周囲を見回したからです。

この演出にはカウリスマキ監督の、
『この映画に裏読みは不要だよ』
というメッセージが込められている
ように感じました。

【ギャンブル】

ギャンブルをするなら、
人の可能性に賭けてみたいものです。

僕は今日まで、
そうやって生かされてきました。

『絶望のむこうは』
『希望のかなたでした』

スタンダード