「興味深い90分」謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス FMovさんの映画レビュー(感想・評価)
興味深い90分
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「ベルギー奇想の系譜」展で事前にボスの作品に触れる機会があったこともあり、非常に興味深く鑑賞しました。個人的に、NHKのドキュメンタリー2時間スペシャルを観たような感覚でした。怒られるかな…(^^;
展覧会では知り得なかった、ボスの置かれていた環境や、当時の楽器やところどころに隠されたシンボルなど、新たな発見があり、より彼の作品を深く鑑賞できるようになりました。
画家としては、けっこう裕福で恵まれた立場だったのではと推察します。遠い国の国王から絵の発注が来るなんて、売れっ子だったんですね!
また、途中でお祭りのようなシーンや、ボスの絵をモチーフにした置物が掲げられるシーンがありましたが、今もネーデルラントやスペインでは、ボスの作品は変わらず愛されているのかなと思いました。彼の作品が多く所蔵されているプラド美術館、いつか行ってみたいです。
そして、こんな奇抜な絵を描きながらも、実は宗教的に保守の立場を取り続けていたところにも驚きでした。卵や魚、うさぎがところどころに描かれていますが、それらも宗教的な意味をもっていたのだと、納得しました。展覧会では気づけませんでした。
彼の作品は過去もこれからも、多くの人を魅了し、また多くの芸術家に影響を与えていきます。その証拠に、映画には様々な業界のクリエイター達が口を揃えて彼の作品を絶賛し、また我々自信も、一度観たら忘れられず、見れば見るほどもっと見たくなる感覚に陥ってしまいます。
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