劇場公開日 2020年10月16日

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「『舟を編む』イギリス版」博士と狂人 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5『舟を編む』イギリス版

2022年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 どこの国の言語であっても辞書編纂作業は似たようなものなんですね。殺人を犯した人間だって編集に参加するなんてのも素晴らしい話だ。日本なんて私立探偵が辞書の編集者やってますもんね・・・金田一耕助・・・ちょっと違うか。

 ようやく完成したかと思ったらAからBまで・・・凄い量だよ、さすが英語!当時は世界の4分の1を支配していたというから、どんどん新しい言葉が生まれてくる。16世紀から17世紀までの単語が足りないとか、ちょっと考えられないくらいの膨大さ。また、古語にもこだわる辺りがすごいわぁ。

 新しい言葉がどんどん生まれて、単語そのものも意味もどんどん変化する。「問題な日本語」なんてのも流行ったけど、インターネットの普及によってさらに新語が誕生している。その変化を許容するのもいいけど、雰囲気を「ふいんき」と読むのは許しがたい。何が嫌いかといって、語感が日本語っぽくないからだ。ウインクとかポリンキーとかオインゴボインゴみたいな感じがする。まぁ、使いやすい若者言葉もいっぱいあるけどね。

 ショーン・ペンの過剰なまでの演技は震えがくるほどだったけど、イザベラがそこまで赦しから愛情に変化するもんかね。まぁ、似たような話は多いし、理解もできるけど、長女の反応を見てると、胸が苦しくなってくる。全体的にはもうちょっと地道な作業をメインにして貰いたかったし、政治的な部分は不要だと思いました。

kossy
糸井暢弘さんのコメント
2022年3月13日

「雰囲気(ふんいき)」は昔からある言葉です。

糸井暢弘