「殺人犯ではあるが殺人鬼ではない」博士と狂人 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
殺人犯ではあるが殺人鬼ではない
オックスフォード英語大辞典編纂で多大なる貢献をしたのは殺人を犯した精神疾患者だったという、実話ベースの物語。
辞典編纂の苦労も描かれるが、協力したボランティアのドクターの物語の印象が強い。夫を殺した犯人の援助を得ながら、最後には愛するようになるってところが受け入れられるかどうかなのかな。個人的にはそんなことあるのかな?と戸惑ってしまった。自分が殺してしまった男の妻に好意を持たれていることに気づき、自分も愛してしまっている状況で自らの性器を傷つけるなんて、それだけでかなりマッドな話。
未亡人とのエピソードがどこまで本当なのかはわからない。最後の説明にも出てこないところを見ると創作部分なのかもしれない。だとすると、恋愛の話いるのか?と思ってしまう。いや、実話としてそんなことがあるなら申し訳ないけど。辞典編纂の話としてもっと掘り下げても面白そうなのに。
あと、映画の宣伝や解説で「殺人鬼が関わっていた」みたいな表現をしているものがあったが、明らかに内容と違う。殺人は犯したが、疾患により妄想だったし、人間違いで殺人鬼と呼べるものではない。こういうミスリードは残念だ。
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