「なんて素敵な物語」さよならの朝に約束の花をかざろう alvoさんの映画レビュー(感想・評価)
なんて素敵な物語
最後泣いた泣いた。映画のタイトルはイマイチだし設定もよくある御涙頂戴ものかな、と思ってたけど親子の絆と仲間の絆をかなりギュッと詰め込んだいいお話で、親子関係に悩める人にとっては響かざるを得ない内容だったと思う。
長寿のイオルフたちの塔の島、王の住むメザーナ、製鉄の街、古代生物?世界観もとても素敵だった。名前難しかったけど、Netflixで字幕付きで見たから全部名前付きで助かった。
歳を取らない種族の少女が普通の赤ん坊を拾って母親として育てる。やがて見た目の年齢も逆転していき息子も離れていく。仲間もバラバラになり、それぞれが苦悩を抱える。人を愛してはいけない、愛するとひとりになると育てられる。
母として息子を守ろうと一生懸命頑張る姿、そんな中で息子からの愛で救われる姿、反抗し始める中、まだ成長途中ながら息子を独り立ちさせる覚悟と、その後一人で生きていく覚悟。一方では初めて会えた娘を容赦なく置いていく母親もいて、親の愛はこうあるべしと説教くさくなることもなく、無駄にずっと見守るといった調和もなく。最後子供が生まれて、この子もやがて誰かを愛する、というセリフは待てよ、それはどうかなと思ったけど。親子も色々、そんなことを言ってくれたのかなとも思う。
私には子供はいないけど親とのきずなを思うとなんだか胸が締め付けられる思いだった。離れていいのか、いけないのか。どうするのが正解なのか。ある視点からは正解に見えないことでも、一つの解なのかもしれない。そういうことを考えさせられる映画でした。
コメントする