「ポルトという街の芳醇な魅力」ポルト バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
ポルトという街の芳醇な魅力
ポルトガル第二の都市、ポルトを舞台にしたラブストーリーだ。およそ世界の99.9999%の人にはどうでもいいけれど、本人たちにとってはかけがえのない運命の一夜を、いくつかの時間軸や映像スタイルを交叉させながら描いている。とても大切な切なくて美しい話だと感じる人も、お前らのことはどうでもいいわ!と思う人もいるのではないだろうか。
ただし、ストーリーだけを抽出して語れる類の映画ではない。とりわけ主人公ふたりを包み込んでいるポルトという街の魅力に惹き付けられる。
実は自分は大昔に一日だけポルトを訪れたことがあって、大都市とは言えないがそれなりの規模の街で、勘所をつかめないままに離れてしまった。現実より映画の方が美しく撮られているとは思いつつ、この映画のような視点でポルトという街をもう一度眺めてみたい。そんなことを思わせるのもまた映画の魔法だろう。
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