劇場公開日 2018年6月16日

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「追悼」フジコ・ヘミングの時間 ミズ、ハルさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0追悼

2024年6月18日
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鑑賞方法:映画館

DVDで持ってるけど、追悼で上映してたので、フジコさんのピアノを映画館で聴けるなら…と平日の朝に観に行った。
断片的なドキュメンタリーの繋ぎ合わせではあるけれど、スマホの動画みたいで、逆に彼女と一緒に旅をしてるみたいにも思える。

本当に沢山の苦労をしてきたけど、ピアノを弾くことは絶対にやめなかったフジコさん。NHKのドキュメンタリーをきっかけに大ブレイクしたのは、68歳頃。

友達に連れられてサントリーホールでフジコさんのコンサートを観たけど、もうあの時は70歳だったのかもしれない。

少女時代は戦争で、20代は戦後で、30代はヨーロッパで貧しくて、おそらく40~50代も日本で質素な生活をしていたフジコさん。

ベジタリアンだけど、20歳から90歳になる前までタバコを吸ってたフジコさん。

最期はご自宅の階段から落ちて、膵臓ガンもあって92歳で亡くなられて…

幸せとか健康とか何だか色々と考えさせられる部分もあるけれど、大切な犬や猫に囲まれて、自分をきちんと着飾って、最期までピアノに向き合っていたフジコさんは本当に魅力的な人でした。

天国でご家族や、リストやショパンにも会えてるといいですね。

あちこちに家があるのも、あちこちに情が湧くからなのかな。

だいぶ変わってしまっただろうけど、フジコさんの家が残ってるなら、久しぶりにシモキタに行ってみたくなりました。

お客さんは少なかったけど、追悼でこの映画を上映してくれたイオンシネマに感謝。
フジコさんのピアノ、あのピアノの音色に包まれてとても幸せな空間に身を置けました。
フジコさん、沢山の感動をありがとうございました。

ミズ、ハル