「ストーリーはどうでもいいタイプの映画」RE:BORN リボーン まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリーはどうでもいいタイプの映画
かなり面白かったです!!
夕食のおかずやビールを並べながら、自宅にて鑑賞を開始。最初弾除けたりしてたので、人間じゃなくて違う生命体?SF??一般人には姿が見えない設定か?と一瞬思いましたが、すぐに「うわあ…これ凄いぞ…!」と釘付けに。
格闘技アクション映画というとハリウッドの大きく派手な動きや、見栄えする筋骨隆々のイメージでしたが(あとはジャッキーチェンとかブルースリーとか)、これは…なんか違う。
新しい。こんなの今まで見た事ない。あの身のこなし、足さばき、何から何までこれまで見たものとは明らかに異質。
めちゃくちゃ地味なんですが、それがすごく良い。極限までエネルギーを抑制した最小限の動き、研ぎ澄まされた神経、異次元のスピード。敵を一瞬で確実に絶命させるための高度に完成された身技を体感できます。
そして独特の湿度高めな暗さ…日本特有の気配の文化を感じます。「忍者」が現代まで生き残って進化していたら、まさにあんな感じではないでしょうか。マンガじゃなくて実写でガチで見れるのが本当に凄いです。あんなの他のどの国も撮れないと思います。古武術?ウェイブというらしいのですが、その肩甲骨を自在に操れる術があって初めて撮れる貴重な作品だと思います。
昔子どもが剣道をしていたせいか刀剣や武道の番組をテレビで見かけるとつい見入ってしまうのですが、とても興味深い映画でした。願わくば撮影現場を生で見てみたかったです。たぶん、生で見たら動きが速すぎて見えないと思われます。
確かにベタすぎるくさいセリフ、盛り過ぎなキャラクターたち(ラスボスはメタルギアソリッドのスネークをイメージ)、ストーリーも単純で思考不要の運び方に退屈になるという一面もありますが、そもそも銃弾除けたり厨二病スピリット全開で作られており、これは殺陣を楽しむことに特化した作品と思った方が良いのかもしれません。殺し合いや戦いのシーンありきの野蛮と言えば野蛮なタイプのエンタメなので苦手な人はやめた方が無難です。個人的にはオススメ、今度は動きをもっと追いながらじっくり味わい楽しみたいです。
(この作品が楽しいと感じるということは、私の中にも厨二病がいるということでしょうね…)
追記:たくちゃんねる(YouTube)を拝見しました。色々解説付きで見れるので楽しいです。2023年11月「1%er」公開予定。