「なにがしたかったのかわからない」茅ヶ崎物語 MY LITTLE HOMETOWN あるぱかさんの映画レビュー(感想・評価)
なにがしたかったのかわからない
数々の著名な芸能人を産んだ街、茅ヶ崎。その秘密について地理的、歴史的な視点で識者が紐解いていく「ブラタモリ」的展開…かと思いきや、それらしく単純にまとめられてしまっていて期待外れでした。
人類学者の中沢新一さんや加山雄三さんを登場させて、作品に箔がついたように見せていますが、「桑田佳祐は凄い」という結論に誘導していくだけのもののように思えてなりませんでした。
また、ドラマパートも実力のある役者さんを起用しておきながら、主要ターゲットであろう中年層へのノスタルジーを煽るだけのような展開で、再現度や登場人物の心情は完全に後回しでした。さらに、中途半端なファンタジー要素を盛り込んでいるせいで伝えたいことが余計に見えにくくなっています。
桑田佳祐さん、そして茅ヶ崎の街を本当に愛している方にのみ、おすすめできるものだと思います。
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