劇場公開日 2017年9月16日

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「色んな意味で中途半端」茅ヶ崎物語 MY LITTLE HOMETOWN 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5色んな意味で中途半端

2017年9月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

基本的に桑田佳祐をよいしょする映画で、茅ヶ崎についてはまあオマケという感じでした。それならそれでもっと桑田推しを前面に押し出せばファンムービーとして十分楽しめたと思うのですが、中途半端に中沢新一にアカデミックな事を喋らせたりして、「茅ヶ崎物語」というタイトルへの体裁を整えた分、結果的に散漫な印象になっています。中沢氏の解説も前半は興味深いものがありましたが、途中からは我田引水と言うか、適当に調子いい事言ってるなーという感じでした。

ドラマパートも、桑田ファンでない人にはなんじゃこりゃという代物ですし、生粋の桑田ファンにはかなり温い内容で、どの辺に向けて作ってるのか、疑問が残ります(ヤスケンとブルマは評価しますが)。

茅ヶ崎発の音楽性に言及し、烏帽子岩にまで上陸しておきながら、歌う2曲がいずれも洋楽なのもちょっと解せないですね。結局、「俺たちは60~70年代の洋楽が好きだった」という、ごく狭い世代に向けて作られた映画だったのかなと。・・ダシにされた烏帽子岩さんは怒ってもいいんじゃないでしょうか(笑)

視聴してる間の劇場内の雰囲気はアットホームで、やけに連帯感を感じる空間だったのは印象的でしたね。

猫シャチ