「別の伝え方無いの?」グレースフィールド・インシデント Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
別の伝え方無いの?
SF要素が多いパッケージだが、実際はホラー作品という方が正しそうだ。それも、「パラノーマル・アクティビティ」的なポルターガイスト現象の類の驚かせ方になる。イヤフォンだと時折ビクッとなる場面もあったが、いかんせん"それ"のチープさが目立ってしまい、半減するシーンも少なからず存在する。だがパッケージに写る宇宙船はしっかりと登場する為、そこら辺は詐欺では無くきちんとしていた。
映画ファンならば観たであろうS.スピルバーグの「未知との遭遇」の宇宙船と似た形状の宇宙船である。思わず「あっ」と声を漏らしてしまった。
基本は森の中を逃げ惑い、追いかけられのシーンが大半を占めており、正直もう少し展開に工夫が欲しいところだが、時折描写される文字が何かのメッセージである事に気づく。実際にそれが大事なメッセージだったのだが、ラストの"彼ら"の対応を見ているともっと良い伝え方があったのではと思ってしまう。
ちなみに冒頭で主人公夫妻が産婦人科に行く途中に事故に遭い、お腹の子を亡くすという悲しい出来事が描かれるのだが、関係無いように見えて意外と関係してくるのである。よって結末を知るとかなり見方が変わってくる意外な展開で幕を下ろす。主演を演じたマシュー・ラザが監督、編集、脚本、製作を務めたそうだが、第2のオーレン・ペリ監督を狙ったのだろうか。いずれにせよ、工夫次第ではもっと良い作品になった気がする作品だ。
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