「欲求革命。」パーフェクト・レボリューション ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
欲求革命。
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映画を観る前にTV番組でリリーと熊篠さんを見ていた自分は
冒頭でリリー演じるクマピーが力説をするその言葉を聞いて
あぁこれで十分に元はとれたと思った。おそらく健常者たち
が、勝手にイメージしてきた、勝手にレッテルを貼ってきた
障害者に対する偏見は、彼らの「欲」に鈍感で不健全だった。
愛欲も性欲も生きている人間に必ずある(全員ではなくとも)
ものをそれが障害者にあるまじき欲求と捉えるのはおかしい。
今作を観て危ないのはむしろ身体よりも人格に問題を抱えた
ミツの方で、溢れんばかりの愛をクマに捧げながら常に不安
な死生観と向き合っている女性だった。周囲の力を得ながら
順調に交際を続けていくミツが、突然不安から死に誘われる。
振り回されるクマがそれでもミツを追い、守ろうとする姿に
泣かされるが、映画はあくまでポップ路線で革命を描き切る。
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