真っ赤な星のレビュー・感想・評価
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【”青い空の中、優雅に滑空する赤いパラグライダーと、天文台。そして一夏の哀しい体験。”年齢差のある二人の女性の一夏の共依存関係を描いた作品。】
■片田舎の病院に入院した14歳の陽。
彼女は優しく接してくれた看護師の弥生(桜井ユキ)に、特別な感情を抱き始めていた。
だが退院の日、弥生が突然看護師を辞めたことを知る。
1年後、陽は弥生と再会するが、彼女に過去の優しい面影はなく、体を売って生活をしていた。
◆感想
・桜井ユキさんは、「THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY」を見て初めて知った女優さんである。当時、邦画であそこまでの濡れ場を演じる女優さんは少なく、驚いたモノである。
・今作を支えているのは、矢張り元看護師の弥生を演じた桜井ユキさんであると思う。
時折見せる優しい顔、陽の愚かしき母と紐男に線路脇で”こいつがあの子に何をしたか知ってんのかよ!”と鬼の形相で詰め寄る姿。
・不倫相手のパラグライダーの教官(毎熊克哉)のハッキリしない態度に苛つく弥生と、彼女を慕う居場所の無い陽。
<今作は、歳の差はあれど辛い日々を過ごす二人の女性が、徐々に惹かれ合い共依存の関係になって行く様を、鮮烈なタッチで描いた作品である。>
狙って撮っている感がマジ胸糞悪い!
開始5分で「あ、これダメなやつだ!」と分かった。
一応最後まで観たが、思った以上の酷さだった。
よくある監督の自己陶酔映画。
撮っていて自分に酔っぱらっちゃっている。
狙って撮っている感がマジ胸糞悪い!
監督の「イイだろう!?この感じイイだろう??」
という心の声が観ていて感じる。
ここまで監督が自己陶酔している映画を久々に観た。
見終わった後の不快感たらありゃしない!
終始重々しく、辛い作品ではあったが、脚本は丁寧だなという印象で、重...
終始重々しく、辛い作品ではあったが、脚本は丁寧だなという印象で、重いからこそ最後の朝焼けが救いに感じられて光の感じも良かった。もう少しテンポがあるともう少し見やすくて良いのかなとは思った。
青い鳥文庫を思い出す
余計な説明がないからこそ、彼女たちの気持ちに感情移入することができた。
自分の苦しい気持ちに無自覚だけど誰かを求めて寄り添う陽と、
自覚しているからこそ他人を突き放さないとバランスを崩すことを知っている弥生。
二人に共通しているのは、心の奥に詰まっているなにかをうまく消化できずに藻掻いているところか。
あのどうしようもない世界から抜け出せない感じは、青い鳥文庫の小説を思い出した。
汚い世界をきれいに描いていると思う。
良い。
ほかのレビューは低評価が目立つが、日常や生活、気持ちによりそう映画のように思えました。登場人物をベストな距離で見ることができ、自らの思い出や経験をかき集めて丸めたような物語でした。光が絶妙に影を作って、暗闇がとても綺麗でした。それに、主人公の女の子の声と姿と服と。。。全て素敵で美しかったです。次回も監督の作品があれば是非見たいと思います。
「真っ赤な星」とは何だったのでしょうか。
故郷がロケ地になっていると聞きましたので、それだけで見に行きました。救いのないような筋書きですが、小松未来さんがとにかく切なくて良かった。最初はゆっくりと進行する、ちょっと間延びした感がありますが、後半は目が離せなくなります。ラストは「え!」と言う感じで終わりましたが、監督はあれで終わらせたかったのでしょう。
つっこみどころ:弥生のアパートは鉄道の音が聞こえるので多分西武線沿線の設定でしょう。そこから○○天文台(名称を書くとネタバレになるので)まで簡単に歩いて行ける距離ではありません(もし歩けば数時間かかるはずです)。
もう一つつっこみどころ:天文台の望遠鏡のそばでタバコは吸うな、レンズや反射鏡にヤニが付いたらどうするのだ。
でも、小松未来さんが○○天文台の望遠鏡をのぞくシーンは(極めて個人的に)泣けてしまいました。今から45年ほど前、私もこの望遠鏡をのぞいたことがあります。
分からない点はひとつ「真っ赤な星」とは何だったのでしょうか。
いろいろ気になったところは書いてしましたが、もし、機会があればもう一度見たい映画です。
面白かった
主演二人が終始触れ合っているのだが、その距離感の微妙な変化を、見ている自分も間近で感じられるような気分になれた。
見ていると自分は結局、劇中のクズ男達や陽の同級生のザ・童貞少年と同様に女性の事などなんにも分かっちゃいないのだろう、とも思わされる。
話がテキパキ進むのが好ましく、展開に多少の無理矢理さがあったとしても、逆に辻褄合わせの為だけの空疎なシーンが無いのが心地良い。。天文台のシーン、星空の映像が凄く良かった。唯一悔やまれるのが、主演二人の挙動に気を取られ過ぎたせいか、PANTAがどこに出ていたのか分からなかった。
監督はメチャ若いようだが、次回作も是非見てみたいと思った。
主題歌のHump Back「クジラ」が凄くいい
エンドロールに流れる主題歌、Hump Back「クジラ」が凄くいい。
主人公の2人の女性の性格、置かれた状況の真逆とも言える、叫びたい、走り出すようなテンポの曲を使う事で、描かれていない映画のストーリーの先がこうあって欲しい、もしそれが悲しい結末だったとしても生まれ変わったあと、こう生きて欲しい、もし近い境遇の女性がいたら閉じこもらず自由に生きていいんだよといった監督からのメッセージであり、映画全体を締める「救い」の曲だと思った。
細かい演出、原色の扱いとモノトーン、カメラワーク、そして音楽どれひとつとってもメッセージ性があり、そのカットやシーンが誰が誰を想うものなのかを捉えながら見ると、ゾクッとすることがある。一緒に観た友人との答え合わせが楽しかった映画は久しぶり。もう一度見に行きます。
痛みを感じる
痛みと喪失。
常に痛くて苦しい物語だった。どこにも出口がない日々を不器用に寄り添う女子ふたり。
永遠に続く絆なんてないと分かって居ながらそれを願ってしまう。という思いを常にひりひりと感じて観ていた。
暗い映像の中に見えないふたり、あのふたりの危うさ。大人の女性と少女だけれど、欠落感の強さは全く変わらなくて、それが一層観ているこちら側をひりひりさせる。
どうやってこの物語に落とし所をつけるのだろう?と思って観ていた。あの朝は救いと思っていいのだろうか。希望というには儚い気もしたけれど、あのラストで良かったと思う。
鮮烈な印象
若干22歳の監督の作品であるという事で、期待半分で始まるのを待っていました。
始まると真っ青な空に緑の山の稜線、そこへ真っ赤なパラグライダーが…。
この演出だけでまず、映画の中に引き込まれました。
その後の心の描写や演出にも心を掴まれっぱなしでした。
題材としてはありがちなテーマなのかもしれません。
しかしその描写力は他では観ることのできない圧倒的なものでした。何よりも強烈な色彩と影による演出は心惹かれました。
正直に言いますと、1回観ただけではその魅力を理解しきれないかもしれません。
私自身もう一度観て、よく咀嚼して楽しもうかと思っています。
そして、複数回観る価値のある映画だとも思っています。
大祐君が良い奴だった。
各々パートはやりたい事や見せたい事も其なりだが、それらを纏めて何を訴えたいのか弱い。
映像は鮮明だが綺麗じゃない、室内は暗すぎてみえない、人物はそもそも美しく撮ろうとは思って無いのかもしれない。
エンドロールの曲も合ってるとは言い難いと思う。
学生映画でしかない
主演の桜井ユキは必死にやっていたが空回り…まずテーマが安っぽい。物語も稚拙極まりない
あんな女性を描くのが下手な監督がいるんだと、不器用さが目立つのだが、若干不快なナルシズムもあり、うーん…て感じ。
結局エモーショナルにも描けず、役者の演技もなんか微妙。絵作りも雑。何に魅力を感じ、彼女に監督をさせたのだろうか?疑問でしかない。
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