劇場公開日 2017年10月30日

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「【”中国と韓国の二人の母の夫々の子供への愛。”今作は貧しき中国出稼ぎ労働者の母が、韓国のシングルマザーのベビーシッターになった訳をサスペンスフルに描いた母性愛をテーマにした作品である。】」女は冷たい嘘をつく NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”中国と韓国の二人の母の夫々の子供への愛。”今作は貧しき中国出稼ぎ労働者の母が、韓国のシングルマザーのベビーシッターになった訳をサスペンスフルに描いた母性愛をテーマにした作品である。】

2025年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

■幼い娘・ダウンの親権をめぐって元夫と調停中のイ・ジソン(オム・ジウォン)は、急遽雇った住み込みの中国人ベビーシッター・ハンメ(コン・ヒョジン)に娘の世話を任せて仕事に追われている。
 そんなある日、ハンメとダウンが突然姿を消した。
 元夫の母からは”わざと隠した。”と詰られながら、ジソンは自力で娘を捜そうとするが、その中である秘密が浮かび上がってくるのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作はサスペンスではあるが、重く哀しい物語である。そこには、中国の多分辺境区に住む貧しき人たちが、金を稼ぐために韓国に来るという実態が背景にある。

・ハンメもその一人で、ジソンの調べの中で彼女の名はハンメではなく、ジソンと同じく小さな娘が居た事が明らかになって行くのである。
 娘は病のためにイ・ジソンの元夫が務める病院に入院していたが、入院費用が払えない事で病院を追い出されてしまう。その際に立ち会ったのが元夫である。ハンメの願いを無慈悲に無視して・・。

・そこからの流れは、直ぐに分かる。ハンメの娘は亡くなり、彼女はその復讐のためにイ・ジソンの家に、ベビーシッターとしてきたのである。
 だが、ハンメは最初は金銭獲得のために手配師パク・ヒョンク(パク・ヘジュン)に恐喝を依頼するが、彼女は徐々にイ・ジソンの娘と、自分の亡き娘とを重ねて言ったのである。でなければ、あんなに優しい声で子守唄は歌えないであろうし、そこが又哀しいのである。

<そして、イ・ジソンの家の冷蔵庫の中に毛布でくるまれていたハンメの娘の遺体が見つかり、イ・ジソンと警察はハンメを追い詰めていくのであるが・・。
 今作は貧しき中国出稼ぎ労働者の母が、韓国のシングルマザーのベビーシッターになった訳をサスペンスフルに描いた母性愛をテーマにした作品なのである。>

NOBU
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