「命を受け継ぐこと」散り椿 にっしんさんの映画レビュー(感想・評価)
命を受け継ぐこと
「いのちを受け継ぐこと」について考えさせられた。映画の中では、簡単に人が斬られるけれど、その家族にとってはかけがえのないいのちと描く。愛する人が亡くなったとしても、その思いは受け継がれる。いわれなき罪によって亡くなったいのちをただ悲しむふだけではなく、その無念・意思を受け継ぎ、不正を正す。「汚れた土では作物は育たない」「きれいな水でなければ、魚は生きられない」誰が土を汚しているのか。誰が水を濁らせているのか。それを明らかにし、正す。妻「篠」が武士「新兵衛」と死ぬ間際に約束したこと。「散り椿」って、散るけども毎年美しく咲く。散ることで後世に美しさを残す。これが監督・木村大作が描きたかったことか。こうやって、ストーリーの奥底にある「描きたかったこと」を勝手に想像しながら映画を楽しみたい。
コメントする