「解釈が難しい。美しいが面白くはない。」ウーナ 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)
解釈が難しい。美しいが面白くはない。
凄く分かりづらい映画だった。
最終的にはすとん、と結論を自分の中に落とし込めたが最後までしっかり観ていても途中で掴める情報が少ない。加えて重苦しくダークな話なので、周りに勧めたい作品ではないかな。
ルーニー・マーラが愛らしく、まさに13歳の時が止まったまま身体だけ成長したみたいなキャラクターに仕上がっていて素敵。こども時代を演じる女の子も将来性あり過ぎ!過去を憂いたり、懐かしんだりするシーンは一つ一つが丁寧で美しい。映像としての完成度は高いように思う。
エンディングの受け取り方が人それぞれみたいで面白いなぁと思ったので、私なりの結論を書きます。
結局レイは単なる小児愛好者。クズ。ウーナが衝撃を受けたような表情で家を飛び出し、レイに「君だけだったよ」と言われながらも何も答えず歩き去って行ったのは、レイの本性を悟って理解したため。
なので、この映画のウーナの行動の目的は『レイがただのロリコンか確認する』だったのだと思う。最初は、あわよくばもう一度系かな?とも思ったけれど。
そう受け止めた理由は、
・レイはウーナを抱かなかった。「君じゃ無理」は、成長してしまったから無理の意味。
・奥さんを抱くとき、目をつぶり、奥さんの声も聞かない。多分ロリ妄想に走ってる。
・父親代わりをしている、と言った養女?とウーナが対面した時の少女からのウーナへの態度は、娘としてのものではなく女の嫉妬と疑念によるもの。
・最後にレイがウーナに君だけだと言うその言い方や態度が完全に子供に対してごまかす感じ。(つまり今も少女に対して同じ事を言っている?)
でも、オチがどうであれこの作品にはあまりに大きなツッコミどころがあって、それは前科持ちが養子(しかも女の子)をとれるの?!という点。名前変えても罪は消えないだろ!という…。そこがあるから最後にレイが「父親代わりをしている」と言ったところで「はっ?!」となったけど、妻もいる以上里親である部分は嘘っぽくはないし、とてつもなく巨大なハテナマークが頭に残ってしまった。もんにょり。