尊く厳かな死のレビュー・感想・評価
全2件を表示
お金の問題は?
尊厳死を主題にしているということで関心が深い内容であった。
僕自身、尊厳死の協会から資料を貰い、検討している。そのタイミングでの鑑賞。さて、話だが、実母か突然倒れて脳死状態になってしまう。母は尊厳死を望むことを意思表明していた。そこで延命か、処置を止めるか、判断に苦しむ息子夫婦と娘。僅か60分という尺で自主映画(監督や主演者が、そう表現していたので、そう書きますが…)として描き、それゆえの自由さはあった、と思うが、少々、内容に薄いことが…まず以前から延命処置を望まない尊厳死を表明しているなら、子供たちに伝えているだろうと思う。その点では母親の責任感もあるような気がした。更にもう一点、全く入院費や延命治療に関しての医療費が語られないこと。ここが一番大事なのではないか、母親の看護に関する問題は出てくるが、お金に対しての問題は全くない。なんか死をあつかうドラマだからと言って、費用のことを少しも描かないのはどうか、と思う。リアリティを出すのなら、その点にも触れてほしかった。お涙頂戴では終わらない作品で好感は持てるものの、いかにも舞台してます!みたいな大げさな芝居を全員がしているので、映像としての見映えが薄く思えた。舞台劇ならば、かなり良い線をいくドラマだと思うのだが…特殊造形で土肥さんの名前があったのは、ちょっとした驚きであった。
選択
転倒して脳挫傷により植物状態になった
母親が延命を望まない終末の選択をしていたことを知り、どう判断するか苦悩する息子夫婦と妹の話。
個人的には迷わず母親の選択を受け入れる一択だし経験もあるけれど、何が正解ということも言えないし、その選択をしないというのもわからなくはない。
何の責任もなく否定する外野の様子や息子の本心の吐露等、なかなかリアルだった。
全2件を表示