劇場公開日 2018年1月26日

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「自分にはまだ少し早かったかもしれない」ロング,ロングバケーション つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自分にはまだ少し早かったかもしれない

2023年12月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

とてもイイ作品だったけれど、良かったとは言ってはいけないような、なんだかモヤるものがあるよね。
若いときはこういった、人生の最期系の作品は観なかったけれど、それなりに年をとって観られるようになったことは嬉しいけれど、さすがにまだ死期を感じるほどではないので、ちょっと掴みにくいところがあるよね。何となく頭では理解出来るけど気持ちが追い付かないみたいなね。

だけど、残り時間が少なくなっても、ドラマチックなことは起こることや、愛を育てることが出来ることなど、終わりの瞬間まで終わりじゃないことを学べたし、ぼんやりとこんな夫婦はいいよねと思えたことは良かった。

主演の二人は共に素晴らしいけど、特にヘレン・ミレンは良かったよね。
怒っているときの演技が最高なんだけど、穏やかなときとの落差が更にいいよね。時折、少女みたいになったり、肝っ玉母さんみたいになったりと、感情、表情、豊かだったね。

作家への言及、特にヘミングウェイが多かったね。ヘミングウェイの家を目指すロードムービーだから当たり前だけどさ。
「老人と海」で感じた、もの悲しい勝利感、もしくは、幸福な敗北、のようなものは本作の中にもあったように思ったね。
今ごろ、ジョンとエラの夫婦はライオンの夢を見ているのかねぇ。

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つとみ