「見事な映像化」ソフィア・コッポラの椿姫 Ryoさんの映画レビュー(感想・評価)
見事な映像化
「映画」というより「オペラを収録したもの」です。非常に丁寧に編集されていて、オペラを鑑賞するのに、非常に良い方法だと思いました。
生で観るのももちろんいいですが、この映画は生では出来ないことが出来ています。細部まで聞こえ、かつ、バランスの取れた録音や、必要なところで適切に人物がアップで映されることなど。(オペラ歌手があんなに演技達者だとは知りませんでした。あんなに表情が見えるのは、生では無理ですので。)
この適切なカメラワークのお蔭で、登場人物の感情がより伝わってくる辺り、さすが映画の名手が作っただけのことはあります。
(以前『トスカ』の映画化を観ましたが、そちらは「映画」っぽく作りすぎて、アップが多すぎるしカメラワークが目まぐるし過ぎるし、拍手をしたいところで拍手がないし、よく出来てはいたものの、舞台は映画化しすぎてはいけないことに気づかせてくれる作品でした。)
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