「あらすじを読んだ時の期待と比べると……」ザ・ディスカバリー isaraさんの映画レビュー(感想・評価)
あらすじを読んだ時の期待と比べると……
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中盤までは死後の世界の正体とは? という話が軸になっているが、最初の死体からの映像を観た時点で生前の後悔絡みのなんかなのね、というところはわかってしまう。「これは死後の世界じゃなくてただの記憶だ!」「いやいや死後の世界だ!」とかやってたが、どちらにしても拍子抜け。
大した納得感もなくヒロインとくっつくのも安い展開だな〜と思ってしまう。ループしているからということで多少は説明できると思うが(でもループの記憶はなかったんだよね?)、それが明かされるのは終盤。
「死ぬと別次元の過去に戻ってやり直せる」という真相だけは作中のいろいろなご都合主義を説明していて一瞬感心したが、それならヒロインもあのまま自殺させておけば望む世界(息子を事故死させなかった世界)に行けたわけで、主人公の行動は全て自己満足でしかないということになる。最初からそれを意図したストーリーならニヒリスティックで面白いが、そういう感じもしない。
結局主人公もガンガン自殺してループしまくってましたという話で、本筋はタイムループものでしかない。自殺者カウンターを意味ありげに表示していたのは自殺の是非でも問うためかと思ったが、なんとなく不穏なだけで大した意味はなかった。
音楽が妙なのも気になる。パーカッションを多用しギロなんかを鳴らしてる曲があったが、不気味というよりはジャングル奥地の集落のシーンか? という感じの珍妙な曲調だった。まだ曲がないほうがマシ。
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