「18回のセッションの結果は・・意外にも淡白であっさりなのでそれがまた笑えるのです」ジャコメッティ 最後の肖像 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
18回のセッションの結果は・・意外にも淡白であっさりなのでそれがまた笑えるのです
ジャコメッティの「歩く男」シリーズ。これ有名。
電柱のように巨大な物からシャープペンシルの芯かと見まごうほどの針のような物まで。
回顧展にも行きましたが、友人にするには神経質で難しそうな作者だと思っていました。
劇中 画家のためにモデルをやらされていたジェームズ・ロードがその顛末を書いてます。その著書の表紙に「最後の肖像」が使われていてこれは通販でも買えます。
が・・!
「あの18回の執拗なセッションの結果がこれかよ、オッサン!」とコケる絵なんですが(笑)、絵も彫刻もその製作の中途で周囲が取り上げなければ絵は破壊され、彫刻は細くなりすぎてなくなってしまったのだと聞くとなるほどと納得です。
つまりジャコメッティの「作品」とはジャコメッティ本人の製作経過の一瞬(の切り取り)だったのですねぇ。
納得出来ない作品を壊してしまう彼のエキセントリックさ。
=画家のルオーが ( 本人曰く未完成 ) の絵を、死後の散逸を許さぬために晩年燃やしているフィルムも有名ですよね。
「鑑定家と顔のない依頼人」のジェフリー・ラッシュが本人を演じていて美術家つながりで適役好演でした。
それにしてもアーミー・ハマーのスーツの仕立ての良さですよ、みんな気付きました?
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NOBUさんのコメント
2020年1月20日
今晩は
華道はやっていません・・。
”花戦さ”を観た後、京都の定宿の傍の六角堂に行った際に池坊会館のいけばな資料館には行きましたが・・。
只、フラワーショップに行って、ショーケースの中を見て、”トルコ桔梗をメインに淡い暖色系でお願いします・・”などと知ったかぶりでお願いする程度です。
家人は茶道を嗜んでいます・・。