フェリシーと夢のトウシューズのレビュー・感想・評価
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物理的にあり得ない動きも。だがバレエアニメの可能性を探求する心意気はよい
劇中での決め技に、横スピンしながら前方へジャンプし、空中でスピンを止めるというムーブメントがあるが、これは慣性の法則を無視している。体にスラスターエンジンを搭載しているか、大きな帆を瞬時に広げて空気抵抗を得るのでもない限り、空中でのスピンを着地の前に止めることは不可能。
まあそんなツッコミどころはあるが、バレエをアニメで見せるという試みはかなり良い。今作は子供とファミリー向けという印象だが、もう少し対象年齢層を上げたバレエアニメができたらまたぜひ観たい。
それと、キャラクター設定でちょっと面白かったのが、いわゆる「清く正しく美しく」のありがちなヒロイン像から少々外れて、フェリシーがいじわるなライバル娘に成りすましてバレエ学校に入学してしまうくだり。夢の成就のためには不正も他人の犠牲もしかたない、というエピソードが意外に現実的で、へえと思った。
悪くないんですけど、もうちょっと何とか
魔法もなし。秘密兵器もなし。アニメならではのダイナミズムも、コミカルな誇張も、特別かわいいキャラクターも出ず。
どうしてアニメで制作したんでしょう?全部、実写で撮れるシーンばかりです。
踊りのシーンも、きちんとコレオグラファーが付いて描いてあり、ある意味では美しい動きに徹していますが、例えば4回転ジャンプとか、アニメならではの演出があっても良かったんじゃないかと思いました。
キャラクターの内面も、主人公の女の子フェリシーが、どうしてバレエを志すのか、とか、もっと深い部分に切り込んで、描いて欲しかった。辛うじて、当代いちのバレエダンサーの踊りを偶然見かけて、それに憧れるシーンがありますが、それはパリに行った後のことで、動機にはなってないんです。孤児院に捨てられた時に、バレリーナのオルゴールが添えてあったことで、私はバレリーナになる!なんて考えたんでしょうか。そこんとこら、もっとていねいに描いて欲しかった。
「なぜ君は踊るんだ?」と言う質問がオーデイションの時にありますが、かなり拍子抜けする答えが返って来ました。
その他、イジワルで、鬼のような孤児院の監視役が、途中でキャラ変したり、幼なじみの男の子が、いつの間にかフェリシーに恋心を抱いたり、下働きの女性が、実は挫折した天才バレリーナで、フェリシーの鬼コーチになり、彼女はメキメキと上達して行きますが、何をもって、彼女の才能を見い出したのか、よくわかりません。
古い話で恐縮ですが、丹下段平があしたのジョーを見つけたように、それなりの、才能のきらめきがあったはずなのに、そこらへん浅いんです。
吹き替えも、基本的には合っていたと思いますが、プロの声優に任せた方が、的確にその時の感情を表現出来たんじゃないかと思いました。
なんか、全部平均的なレベルで、飛び抜けてここが面白い、というポイントがありませんでした。
街並みの映像がキレイ。夢のトゥシューズなんて素敵なタイトルだけれど...
街並みの映像がキレイ。夢のトゥシューズなんて素敵なタイトルだけれど主人公の不正行為だから共感しづらい。夢を叶える為とはいえあかんやろ。カミーユだって才能あるダンサーだったのに気の毒。作品内のバレエの振り付けをパリ・オペラ座の芸術監督が務めたという事で踊りが美しい。
赤毛のフェリシー。
湯婆婆!
吹き替え版で鑑賞!
オーレリーデュポン振り付けということでも話題になった作品!でもレディースデーなのにガラガラ…あまり興行成績振るわなかったのかな…
バレエやっててパリ好きな私としてはとても楽しめました!ジュテができないのにフェっテやってたり、バレエ的なツッコミどころについては、フィクションしかもアニメなんだから、あまりうるさく言わない方が楽しめますよ(笑)
クララと言いながら花のワルツだったり衣装も違うっぽいことについても、恐らくは有名な楽曲を使用した方がよいという判断と思えば理解できます。
よい意味で子ども向けではない部分もたくさんあり、なんのために踊るのか?という問いが出てくるのが印象的。人生や自我について子どもの頃から考えさせられる欧米の文化を感じました。
あと、原題がBallerinaなのになんでフェリシーと〜なんて子どもっぽいタイトルにしたのか…ここでも、バレエは子供のお稽古という感覚が日本に強く根付いていることを感じます。トウシューズについてのエピソードよりヒロインが大事にしてたオルゴールの方が印象的だと思うんですけどね(笑)
評判の割には…。
フェリシーが可愛いかった
一途なフェリシー・GoodJob
これは良い!
バレエの描写が残念
オトナがハッとさせられる純粋なバレエアニメ。
子供向けアニメとなめてかかることなかれ。ストーリー的には単純で、バレリーナに憧れる少女たちに夢を与える、お約束の展開だ。しかしバレエの振り付けを、パリ・オペラ座バレエ団芸術監督であるオーレリ・デュポンと、エトワールのジェレミー・ベランガールが担当し、ダンスのアニメーション描写は見事で美しい。
フェリシー役の声優をオリジナルはエル・ファニング、日本語版を土屋太鳳が務めるというのも注目である。
ありそうであまりない"バレエアニメ"。ある意味では、"スポ根"系であるが、90分でサクセスストーリーを仕上げるには厳しい。ダンスの素養があるにせよ、シロウトの主人公フェリシーが急成長しすぎである。
観客は、バレエを始めたばかりの小さい女の子たちと、そのお母さんが多い。びっくりしたのは、隣でチャイルドシートに座っていた5~6歳の少女が、フェリシーの挫折シーンで泣き出したこと。その純粋さにこちらがハッとさせられる。
設定が19世紀末のフランス・パリになっていて、建設中の"エッフェル塔"、"自由の女神像"が出てくる。特に"エッフェル塔"は、まるで「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005)の"東京タワー"の描写に似ている。未来に向かって広がる夢を象徴している。
余計なツッコミかもしれないが、組み立て中の銅製の"自由の女神像"は、すでに緑青で"緑色"でいいのだろうか? また、"エッフェル塔"は1887年から1889年にかけて建設されたので、これは1888年頃と考えられる。アメリカに贈られた自由の女神像は、1886年にはニューヨークで除幕式が行われているので、パリにあるわけがない。とすると、これは1889年に完成したレプリカの方だろう。本物よりかなり小さい11.5mのものだとすると、今度は小さすぎる。
そんなくだらないことを考えるからオトナは不純だ…。
(2017/8/13 新宿ピカデリー/シネスコ/日本語版翻訳:小寺陽子/字幕:稲田嵯裕里)
夢を持つことは
夢を描ける色彩 ・・・・・、をはじめとして、すべてが新鮮
ダンス・バレエの魅力や難しさを、とてもわかりやすく感じることができる作品でした。
きっと、大人でも、最後まで、応援し続けながら、観ることができると思います。
もちろん、エンド・ロールも、丁寧に仕上げられていて、見応えがありました。
また、洋画CG作品に独特の、目の醒めるような色彩や、顎や顔の向きを多用する感情表現は、邦画アニメーションとは、ひと味違って・・・・・、欧米世界を相手に戦うイメージ・ヒントは、こんなところにもあるんだなあ、e.t.c.
と、色んなことを楽しむことができる作品でした。
子供に勧められる映画
安心して子供に勧められる映画です。王道だからこそ素晴らしい。女の子が一度はあこがれる世界、夢を追うことの力強さ、生きることのきらめき、とても愛らしい映画でした。
個人的には、アニメが細部までここまで丁寧に絵を作りこむのかと感心しました。背景を見ているだけでも絵の美しさに楽しくなりました。
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