「これもデジャブの亜種」ビフォア・アイ・フォール 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)
これもデジャブの亜種
人気女優の顔に一定の統一感を見ることがある。
エマワトソンとキーナンシプカは姉妹のようでもある。
クリステンスチュアートとテリーサパーマーは双子のようでもある。
ゾーイドゥイッチとジェシカローテは異母姉妹といったところだろうか。すっかり人気なドゥイッチだがローテもめきめきに頭角している。似たふたりに共通のキャリアを発見した──という話。
ドゥイッチ人気はテレビの恩恵だがローテはHappy Death Dayの主演が効いている。女性版かつホラー版。あざといけれど登場人物がGroundhog Dayの話をすることでツッコミを回避する聡察な出来だった。
思えばドゥイッチのBefore I Fallも控え目な亜種だった。不親切で自己中で無関心な彼女が、同じ日を繰り返すことで、悔い改め、人にやさしく、人に興味を持って接し、周りの世界に関心をもつに至る。
わたしたちがGroundhog Dayのサイクルに楽しさを見いだすのは、現実には、同じ日は二度と来ないし、やり直しはできないけれど、それでもやり直そう──つぎはもっとうまくやろう──とするからだ。だけどそんなチャンスは滅多来ないのである。
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