「爽快なジュブナイルファンタジー、けどちょっと主題歌の意味合いが弱い」夜明け告げるルーのうた isukeeさんの映画レビュー(感想・評価)
爽快なジュブナイルファンタジー、けどちょっと主題歌の意味合いが弱い
少年期特有の悩みや葛藤と、その克服過程を
ファンタジーに載せて描いていてとても楽しめた
町中を巻き込むダンスシーンは面白いし愉快な気分になれる
けれども、
「歌うたいのバラッド」とストーリーとの相関が薄くて、
ラストの大団円への捲りも弱くて迫力に欠ける印象
カイの心情と決意を表現している楽曲なのは分かるけど、
そこに至る過程と変化があんまりリンクしてなくて納得感も薄く、
「あ、そうなのね」と軽く思う程度、これが本作の難点かなと思う
アウトサイダーにおける「StayGold」や、
ベイビー・ドライバーにおける「easy」は作品の象徴として見事に機能してたけど、
本作における「歌うたいのバラッド」は名曲の無駄遣いな印象さえあった
一方で、
じいさんが作る「傘」が日傘にもなるっていう説明の下りを
ストーリー序盤に降ろして、
その伏線をしっかりと回収する展開は面白いし、
真実を知ることで、
じいさんやタコ婆の怒りと悲しみが溶解する様はスカッとして
溜飲がさがったあたりは良くできた作品だなって感じた次第
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