「河童のクゥから10年後」夜明け告げるルーのうた alanozoさんの映画レビュー(感想・評価)
河童のクゥから10年後
合わない事には関わりたがらない海辺の町に暮らす現代人たちと人魚・ルーとの交流をポップにシリアスに描いた作品。ストーリー展開は非ジブリのオリジナルアニメ映画の先陣を切った「河童のクゥと夏休み」(先代クレしん監督の原恵一が制作)や「ももへの手紙」と似通っているけれど、中学3年生と色々迷う年頃のカッコ悪い主人公たちのグシャグシャな人物描写は「鬼神伝」や「心が叫びたがっているんだ。」のようでもあり、経験がある人には物語に感情移入しやすいと思う。
ただし、エピローグへの畳み方が少々雑で、その後もしっかり見せて欲しかった。
萌えやヒーロー要素がないオリジナルアニメは広く受け入れられず、ヒットには至らない状態が続いているが、カイの祖父の悲しいエピソードなど、アニメから遠ざかった親世代にも観てもらいたいと思う。
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