「感受性の鏡のような映像世界」心に吹く風 sochawanさんの映画レビュー(感想・評価)
感受性の鏡のような映像世界
ヨーロピアンでアーティスティックな仕上がり。
眼差しに優れた映画である。
作家の意識は、
見ているこちらの感受性を試すかのような、
あるいは退化した人間の感覚を呼び起こすような、
ある種の野性的な眼差しで
“五感”のその先にまで踏み込んで行く。
スクリーンは未開の(プリミティブな)、
いわば感受性の鏡のような映像世界を提示しており、
思わず目を奪われる。
人間と自然が“繋がっている”ことを
強く感じさせる映画である。
韓国ドラマのようなケレン味を期待すると裏切られる。
ユン・ソクホ監督はあくまで
「映画的」であることにこだわったのだ。
これが本当のユン・ソクホなのかもしれない。
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