「葉書は銃に勝てるのか」ヒトラーへの285枚の葉書 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
葉書は銃に勝てるのか
静かにそれでいて重々しいストーリー展開。だからこそ「ナチス政権への抵抗」が、じんわり胸に来ます。
「息子は相当に殺された。あなたの息子もいずれ」なんて葉書がもし自分の前に落ちていたら。それも1枚だけ。短い文章だからこそ、考えさせられる。そこの言論の自由なんてないのだから。
筆跡がわからないように丁寧に飾り文字で書き、ハガキも少しずつ購入。手袋もして。これは執念でしょう。
体制批判のカードは早い段階で当局に見つかります。だけど誰が描いたのかがなかなかわからないっていうのが、みている方は「みつけられっこないよ。ふーんだ」って、夫婦を応援したくなります。
「一粒の砂で機械は止まらない。しかしたくさん入れれば止まる」。みんなで抵抗すれば、ナチス政権を倒せるかもしれない。
作品中に、ヒトラーは写真でしか出てこないのも。身近な話のように感じました。
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