「歌と役者の熱に呑まれる」グレイテスト・ショーマン Isamu Rhimeさんの映画レビュー(感想・評価)
歌と役者の熱に呑まれる
タイトルにつけた通り歌、そして役者達の熱気がスクリーンから伝わってくる!この熱は歌の完成度に加えそれを歌う役者のファミリー感が織り成すもの。事前の練習風景などが某動画サイトに流れていますがその様子を見るだけで目頭が熱くなってくる!もちろん映画の中でもミュージカルシーンは圧倒的!開始1分で泣けますからね。
ただ、その熱に浮かされて盲目になってない?歌の完成度に対してシナリオや演出が追いついていないのでは?
主題歌として選ばれてる“This is me”は団員達が各々のアイデンティティを高らかに叫ぶ素晴らしい歌です。本来なら主題歌として置いているこの歌を映画の軸として語るべきだと思うのですが、話自体の中心はバーナムの家族の話、フィリップの恋愛の話この二つです。イヤ〜違くない?バーナムの「どんなハッタリでもいい!人を楽しませてこそのエンターテイメント、グレイテスト・ショー!」という思いを体現しているのは団員でしょ?そしてそこに見た目や階級の垣根はない!が映画で語るべきことなのでは?
家族の話は早々に終わらせるか、なんなら愛想尽かされて出て行っちゃうとかでもよかったと思うんですよ。そこでバーナムが本当の意味でのグレイテスト・ショーマンになれたんじゃないのかな?実際そんな人物だったわけだし。入れるにしてもまだまだ技量足りないでしょ。
冒頭に述べた通りミュージカルシーンは最高なんです、だからこそ魅力を相殺しあってるこの食べ合わせに気付くべきですよ!だってもったいないもん!