「我々は、夢と同じもので織り成されている」海辺のリア 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
我々は、夢と同じもので織り成されている
日本の悲劇は、まだ終わらんよということですかね。家族を大切にしない社会で、人は、生涯かけて悲劇仕立ての喜劇を演じる定めなのでしょうか。
すべてを手に入れて、すべてを忘れた王様のみる夢。その夢に振り回される家族。寝覚めの悪い夢みたいな作品ですが、私達自体が、誰かの夢の副産物だとしたら、それもありでしょう。
理想と現実の狭間に浮かぶ舞台に立つ私達は、来しかた行く末知らずの身。波にさらわれる泡沫のようなもの。終幕に何が用意されているのかさえ、ワカラナイ。
ま、いずれにせよ、監督さんの思い出に残るかどうかは別として、ご見物の思い出に残る逸品ではありますよ。いろんな意味でね。
コメントする