「アニメ・少年漫画的な映像美とかっこよさ」HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY さとうさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメ・少年漫画的な映像美とかっこよさ
エグザイルの方々については、今まで触れる機会がありませんでした。
真正面から「二次元的なカッコイイ」を身体能力の優れた役者の方々が文字通り身体を張って実現し、それを美しくこだわりのある構図、音楽で総合的に魅せてくれる作品。
アクションからシナリオ、キャラクターに至るまで、どこまでも二次元的です。――「今、それ、やる必要あったの?」「こんなことを大人が真剣にやっているの?」と思います。
それこそ技名を叫びはしませんが、ここにたくさんの遊び心と夢が溢れています。童心に返ってワクワク出来る。
膨大な登場人物が特色ではありますが、チームごとに区分けされた服装・目的意識といった記号的要素が識別を助けます。
もし、興味のあるキャラクターがいたら、後から過去の作品を遡って「こんな背景があったんだ」と知ったらいい。そんな作りになっています。
また、キャラクターやアクションを映す構図、色合い、BGMが見事に合わさっていて、目で見て耳で聴いて楽しいです。
役者の演技力のみで画面を持たせるのではない、「撮影したものを切り取ってスクリーンに映す」映画の強みが存分に活かされているのも好印象。これがまた格好良い構成です。
ストーリーはあらすじのとおり、単純明快です。
でも、そこにあるのは「永遠」と「変化」、「子ども」と「大人」、或いは「夢」と「現実」といったさまざまな意味合いが込められています。
とてもシンプルながら、ドラマシリーズからザムービー、レッドレインと一貫して問われ続けているテーマであり、今作でも主要なチーム・キャラクターを通して物語ってくれました。
多額の資金を投資してまで全力投球、大真面目に「馬鹿で子どもっぽいこと」をやってくれる。
FINALを謳う、3作品目でどんな結末を迎えるのか、また何を見せてくれるのか楽しみです。