劇場公開日 2017年8月12日

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「サメ映画史を更新」海底47m Ka:lNさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0サメ映画史を更新

2017年8月13日
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鑑賞方法:映画館

名作『ジョーズ』からアサイラム製作のバカな(褒め言葉)サメ映画、昨年の『ロスト・バケーション』まで、30本を超える多くのサメ映画を観てきた私が断言する。

これは、最も怖いサメ映画だ。

冒頭のシャークウォッチのシーンでわかった。この映画のサメの描き方は他とは違う。迫力ある映像でその脅威がひしひしと感じられた。
近年ではサメ映画は、その恐怖は描き切られ、もうこれ以上本格的なホラー映画に仕立てるのは不可能だとし、避けられてきたと見える。頭が複数ある鮫や下半身がタコになった鮫、台風に潜み襲ってくる鮫などコミカルに描かれたり、また大物ブレイク・ライブリーを起用するなど、試行錯誤はなされてきた。鮫では描くネタが切れ、モンスターパニックとしてワニや巨大ヘビが取り上げられたりもした。
そんな中、この映画では純粋に鮫の恐怖を描き、真っ向勝負を挑んでいる。結果としては大成功。飽和状態とも言えるサメ映画界に、一線を画す一作が現れたと断言出来る。
潜水病や窒素酔いは小細工ではない。ただ純粋に深海での恐怖を倍増させることに成功した。

この恐怖はテレビ画面ではなく劇場の画面で、さらに最前列でご確認いただきたい。
サメ映画史の更新を目の当たりにしていただきたい。

Ka:lN