「まさかの黙示録だけど間違いではないのか」猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
まさかの黙示録だけど間違いではないのか
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鑑賞後にオリジナルの1作目を観たが、そうしない方が良かったのか。オリジナルでは結局エイプ達が人類と変わらないことを繰り返しているのだから。
だが今作を観たあとでは、シーザーの遺志をついだエイプたちが数世代を経てオリジナルのような種に堕してしまうのか?という違和感がある。そもそもこの時点での人類に亜光速の宇宙船など作り出せるわけもないので、やはり違う時間軸、異なる並行世界と考えた方がいい。いまさらなんだけど。
今作は【アンディ・サーキス】の演技の確かさが映像テクノロジーの進化によって浮かび上がってきている。今まではサーキスの仕事ぶりがどのレベルなのかがCGIに覆いかぶされていたが、とうとう時代が追いついたようだ。当代一のモーションアクターがオスカーにノミネーションなるか、と期待されているのも頷ける。
今作のシーザーはかなりヤバイ。復讐心に囚われた彼の姿を見せられて「知能や知性とは」を考えさせられる。あの大佐をして「感情的すぎるぞ」と言わしめるほどだ。しかしそういうシーザーも人類も最後は自然の脅威によって救われもするし滅ぼされもする。このオチはありがちとは言え上手い。
見事な落とし前をつけた今シリーズはこれで成功したと言えるだろう。そして【アミア・ミラー】の今後のキャリアに期待しよう。
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