「狂気とエロティシズム」エル ELLE TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)
狂気とエロティシズム
冒頭のレイプシーンから一気に引き込まれていく。自由奔放な恋愛観が実にフランス人らしく、この相関図は複雑怪奇で興味深い。レイプ犯を弄ぶ心理には狂気を感じるが、これはもはやブラックジョークを通り越したブラックコメディ作品と言える。
イザベル ユペールはどのシーンも美しく 艶やかだ。ゆったりとした流れにやや中だるみを感じるが、終盤は緊張感のある展開に最後まで目が離せない。
バンホーペンの女性像は、強く、魅惑的、それに対して男性はいつもクソ野郎。今回は特に男のクソさ加減に謝罪の念が込み上げて来るのである。
レイプを警察沙汰に出来ない、ある種の闇を感じざるを得ない。
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