「ヴァーホーベンの意地悪」エル ELLE バビロンさんの映画レビュー(感想・評価)
ヴァーホーベンの意地悪
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「エル ELLE」を観た!
相変わらずヴァーホーベンって意地悪だ。(←褒め言葉)
いかれた登場人物たちが繰り広げる倒錯した愛(?)の姿をサスペンス風に描いているけれど、その通底にあるものは、ヴァーホーベンの他の映画にも描かれている、大きな支配者への嫌悪、抗いだ。
倒錯した愛の形を丹念に描くことは、ここでの嫌悪の対象であるカトリックの頸木を次々と否定していく事につながっている。そして、その嫌悪のクライマックスは、レイプ犯の妻の去り際の一言で決定的なものになる。
本当に忌むべきものは何なのか?我々を縛るものに意味はあるのか?そんなことを考えさせられる映画だ。
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