マンチェスター・バイ・ザ・シーのレビュー・感想・評価
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ケイシーが良かった。
劇場で観そびれて、今更ながら鑑賞して…後半は涙が止まらなかった。
アメリカの、マンチェスター・バイ・ザ・シーと云う小さな町で起きた出来事を通して、主人公の心の葛藤を描いた作品。
ボストンに住んでいた リー(ケイシー・アフレック)は、兄ジョー(カイル・チャンドラー)の訃報を知り 生まれ育った町 マンチェスター・バイ・ザ・シーに戻る。
しかし、町に戻るということは 自分の過去と向き合うことでもあり、リーは常に苦しむこととなる。
甥である、パトリックの後見人として遺言を預かったリーだが、自身の苦しい過去から逃れられず、もがきながらも パトリックにとって正しいと思う道を模索する…。
とにかく、ケイシーが良かった!
今にも壊れそうで、観ているこちらが何とかして上げたいと思う程、胸が締め付けられ苦しくなりました。
後半も、過去に縛られ動けない姿に涙が止まりませんでした。
でも、パトリックが父の船を守ったことで いつかまた リーが このマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻る日が来るかも知れないと思わせるエンドが また良かった。
街角のシーンが胸にいつもある
観た人なら伝わると思う 街角のシーン。
主人公は赦しを求めてはいない。求めていないが不意に赦され救われてしまう。救われたくなんかないのに。それでまた混乱してしまう。
彼女の溢れ出る思いがずっと胸に残って、それだけでずっとこの作品を切なく思い出し続けるだろうと思う。
孤独な男の悲しき人生。
寡黙な主人公…。
ただの孤独な男にしか見えませんでしたが、辛く苦しい過去を引きずって生きていたようです。
自分が犯したちょっとした不注意で、愛する家族を失ってし待ったことを悔やみながら生きる人生だなんて悲しすぎます。
そんな中、悲しみに追い打ちをかけるように、兄の訃報の知らせを受けてしまった彼。
不幸のどん底にいるのに、更に不幸になる人生…。
兄の残した一人息子の後見人となった彼ですが、自分のことで手一杯の彼にとってこれ以上の負担は無理なのです。
苦しいときほど人は苦しみに溺れてしまう生き物なのでしょうか。
だとしても、どうにか悲しみから脱却して、一歩でも先に踏み出して欲しいものです。
そうすれば少しずつ、環境も人も変わってくると思うのです…。
これから先、彼が少しでも幸せになってくれるといいですね。
実話のようなリアリティ、過去から逃げられない現実
自分自身とは全く異なる世界のフィクションなはずなのに、まるで実話のようなリアリティ。主人公に感情移入しまくって、自分が映画の中で生活しているかのような錯覚を覚える。
主人公とその周囲の喪失感と、自分自身の経験した喪失感がシンクロする。とても他人事とは思えない。
過去に対する後悔の気持ち。現在進行の描写と過去記憶的な描写を混在させて表現してくるので、観ている自分自身が記憶の彼方に意図的に投げ捨ててきた後悔の気持ちがふつふつとよみがえってくる。
人間は過去とくに後悔の記憶とは無縁ではないが、健康に生きていくために無意識に無縁にしようとしているのだろう。けど、完全に捨て去ることは不可能。過去の記憶・後悔は永遠に人間を苛むのだろうか。つらい過去と上手く共存することはできないのだろうか。
好きな人には好きな人の作品
いわゆるヒューマンドラマ。過去に色々あった男の数ヶ月間の心の変化の話。まーとにかく辛い人生です、彼。
父親無くした甥っ子も可愛そうだけど、モテまくりなので、あまり悲壮感無い。
作品としては素晴らしかった。けど私の好みでは無いので★2つ
音楽が好きじゃなかった。 この役を演じたケイシーはきっと苦しかった...
音楽が好きじゃなかった。
この役を演じたケイシーはきっと苦しかっただろうなぁ。
映画自体はすっきりしないし、何かを感じ取るまでにいたらなかったかな。
大切な人を失った辛さは胸が苦しくなるほどわかるけど、そこからの展開がいまいち。
想像を絶する悲しみ 276-10
罪を背負い、心を閉ざした男の話
心が壊れた人間は周りに分かってもらおうとしなくなる しかし他人をわかろうとすることで自分が自分をわかっていき1歩を踏み出せるようになるのではないだろうか
どこか自分と似たところのある感情的な甥っ子に振り回されたこと、元嫁さんに許されたことでリーは少し止まった時間を動かし始めた…のかな?
どのようにして陽気な男はあんなに陰気になったのか。それがわかる過程は非常にスリリング。
全編にわたってかかっているゆっくりで、悲しげで、しかしどこか前向きな気もする音楽が不思議な感覚。
自分と周囲の温度差から生まれるギャップ。そこから生まれるユーモアにクスッとしてしまった。
ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ2人の名演が光る。
(映像 3 脚本 5 演出 3 音楽 4 配役 5)×4=80
過去に自分が犯した決して贖うことの出来ない過ちに呻きながら向きあい...
過去に自分が犯した決して贖うことの出来ない過ちに呻きながら向きあい、今彼を必要とする存在に対して誠実に接して行こうとしている。静かな映画
乗り越えられなくてもいい
マッドデイモンが脚本した作品のグッドウィルハンティングを思い出した。
繊細な感情の揺れを上手く描いていて、 それを自分が見ながら感じることで癒された。
乗り越えられないことがあってもいいじゃないの。
私は実生活である出来事があって人に「乗り越えろ!!」って言われた。
その言葉を言われてしんどかった。今思えば無神経な言葉だと思います。
最後、生きる励みが出来て良かったね。
隠し包丁がその味を染み込ませる
料理に例えるなら、薄味の精進料理か?いや、じっくり噛みしめてみると、山椒がピリリと効いていたり、隠し包丁が施されているなど細部に趣向が凝らされた手の込んだ懐石料理であることに気づかされる。
心の傷とその再生を描く映画は数あれど、この作品はその傷を抉る訳でもなければ、あからさまな慰めを与える訳でもない。私たちは日常を過ごす。消したい過去や、やるせない傷があっても、日常生活の中では平静を装い生きていくしかない。しかし、本当に深い心の傷は癒えないし、隠しきれない。だから、ほんの些細なことでそのバランスはいとも簡単に崩れてしまう。人間とは何と不器用な生き物なのかとつくづく考えさせられる。
それでも日常は平然と過ぎていく。その中には人との関わりがあり、会話があり、生活がある。とりわけ、甥っ子とのコンビネーションが生み出す絶妙なユーモアは物語に可笑しみを与え、じわじわと見えない心の傷に染み込み、ほんの少しだけその痛みを忘れさせてくれる。
けれども、その過去と向き合わなければならないときがくる。前妻と再会する後半は本作屈指のクライマックス。心の傷は消えることはない。時間が経っても癒えることはない。それでも、私たちは生きていく。その時に必要なものは多分、劇的なことでも、大きな変化でもない。その傷があることを認めつつ、一歩前に進むことなのだ。
タイトルなし
静かにどこにでもいるような…リアルな生身の人間がいた
でもリーは償うことも出来ない重たい十字架を背負って生きている
静かで辛い
ランディとの再会には涙がとまらなくなる
二人とも辛すぎるよぉ
苦しみから解放され立ち直る日がいつか来るだろう
そう終わってほしいと願いながら観ていた
言葉にしたことで、リーはきっと扉を開け歩き始めたはず
ケイシーアフレック。素敵でした。
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