「またしてもこの人達の魔性な『しでかし』に溺れてしまう」みうらじゅん&いとうせいこう 20th anniversary ザ・スライドショーがやってくる!「レジェンド仲良し」の秘密 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0またしてもこの人達の魔性な『しでかし』に溺れてしまう

2017年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

特別興業故に、映画館のサービスデーは適用せず、丸々1,800円。賞味95分程。ドキュメンタリーとしての社会性や糾弾はゼロ。唯々、日本人のニッチを探り、その隙間をパテで埋めていく、そんな作品を一体誰が観に行くのか・・・ 自分である・・・
それは、みうらじゅんという稀代のサーカス団長が、時にはプロデュース、時には役者として日本人の侘び寂び、今は枯れといった情緒を瞬間に察知し、それをお茶の間へと提供する人物なのである。
そんな狂言回しが、これ又、コメディ界、ラップ界、元々は敏腕編集者である同じく狂言回しのいとうせいこうと組んで繰広げるスライドショーのドキュメンタリーである。
この二人の、いい歳したオッサンの無駄な親友感、馬鹿馬鹿しいショーの内容、しかし己の欲望のままに収集続ける日本中のありとあらゆる変なモノ。それら全てがこの日本の閉塞感とは別次元で愉しんでいる人間達の生き様なのかもしれない。
表現するということは、別に決まったフォーマットではなくてもよい、そして、その表現者も又、得体の知れない者でも構わない。重要なことはこの無駄な作品が必要なのかもしれないという事実だけである。
でも・・・ やはり料金高くない? テレビでスポンサーつけて放映して欲しいプロットではあるが、それこそこの閉塞感漂うテレビ局じゃ、今の時代無理なんだろうなぁ・・・

いぱねま