「.」リメインダー 失われし記憶の破片 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅(CS放送)にて鑑賞。独・英合作。主人公と共に記憶を辿り、自分探しをするアート系ミステリー。我国でも個展が開かれる程、人気があるイスラエル出身の映像作家O.ファストの監督作らしいが、カメラワークが平坦で、全編通してメリハリが無く、この作風にこの物語がマッチしているのか甚だ疑問。アート系と名乗る割に画的にも斬新さや感じる所は特に無く凡作に映った。拷問紛いの爪に纏わるゴア描写はいかにも痛そうで佳かったが、全体を通すと只管退屈で今一つ最後迄、乗り切れなかった。よく知らない監督なので大甘の採点で、45/100点。
・ぶっきらぼうで不愛想な上、気まぐれなT.スターリッジ演じる主人公“トム”は、拝金主義な厭な奴にしか思えず嫌気がさした上、行きつ戻りつする展開にも苛立ちを憶え、愉しめなかった。物語のキーパーソンの一人“キャサリン”役のC.ジャンボも魅力が乏しく残念。ただJ.ハンターの“クリストファー”は、見た目に反しいいヤツだったので◎。
・筋の運びと雰囲気から、主人公の性別の違いこそあれ、嘗て読んだD.R.クーンツの小説『雷鳴の館 "The House of Thunder"』を想起した。そう云えば、D.R.クーンツ自体は嫌いではないが、かの小説も好きになれなかった憶えが甦った。
・鑑賞日:2018年12月5日(木)
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