わさびのレビュー・感想・評価
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芳根京子に「お父さん」と呼ばれたい気持ちはわかる
監督と脚本は『春なれや』『ソワレ』『茶飲友達』の外山文治
舞台は飛騨市
29分
ショートムービー
2016年制作
2017年8月公開
今から8年前の作品でその当時は芳根京子19歳くらい
飛騨の風景と人物紹介で終わってしまった感
芳根京子と飛騨市のプロモーションビデオと捉えたら悪くはない
海なし県のくせに寿司屋とは生意気な!と某千葉県民は思うかもしれないが飛騨は山葵が名産と聞いたことがある
飛騨は寿司ネタより山葵が売りなのかも
よく言われることだが自分は女が寿司を握っても別に気にならない
まずはお稲荷さんを握ってもらおうかとセクハラでつかみはOK
むしろ回らない寿司屋で気になるのは時価である
葵の父は離婚して出て行った元妻の分まで無理して頑張ったら壊れてしまった
梅田は監督を数年前に辞めさせられたらしい
はっきりと語られないがおそらく元ヤクザなんだろう
エンコつめないで袋にウンコつめたら追い出される事はなかったかもしれない
しかし実際のところウンコつめて組長に提出したら「エンコのわりに太くて臭いな」じゃすまないだろう
詫びを入れさすだけではおさまるわけがなく「やめてくださいよー」と連呼したのちに海に沈められることは違いない
3分経っても江頭2:50なら生還できるだろうけど
若い女は華やかさに憧れてどんどん上京するが頭が悪くなんの取り柄もない人にとって永住するにはかなりしんどい土地
地元に残る選択肢も悪くない
配役
高校卒業後は父を継いで寿司職人を目指している女子高生の山野葵に芳根京子
鬱で仕事ができなくなった寿司屋「やま乃」の板前で葵の父の山野和夫に杉本凌士
葵の母で和夫の元妻の小原房子に富田靖子
葵がかつて所属していた少年野球チーム「高山メッツ」の元監督でなぜか小指がない梅田庄吉に下條アトム
葵が通学する高校の教師の里見祥子に藤澤志帆
房子の再婚相手の小原健彦に中田裕一
和夫の友人の安岡太一に松角洋平
ソフト部の後輩の斉藤正子に後藤和歌
【逆境の中、女子高校生が家業の親父の味を継ぐ決意をするまでの過程を、静謐なタッチで描いたピリッと沁みる短編】
ー 葵(芳根京子)は、寿司屋を営んでいた父が鬱になり、不安定な心の中、父と離婚した母(富田靖子)を訪ねる。
母は、再婚相手の子を身籠りながらも葵を気遣っている。
迷いがある中、葵はバスに乗って家路につくが、バス停にポツンと座って彼女を待っている父の寂しげな姿を見て、そっと身を隠す。
そして、葵は、バッティングセンターに行き迷いを吹っ切るようにバットを振る。
バッティングセンターの管理人になっていた且つての少年野球チームの監督だった男に会い、その男に頼みマウンドからボールを投げて貰い、男のカーブを二度見送り、三球目を見事にかっ飛ばす。ー
◆感想
・今作は、芳根京子さんが20歳の時の作品だそうであるが、既に演者としての力量が出来上がっている事に驚くと共に、強気な性格だが悪戯好きで、涙脆い葵を見事に演じている。
・今作には社会的弱者として、鬱になった葵の父と、元極道だと思われる少年野球の監督を首になった男が登場するが、二人とも葵の頼みを聞き入れ、葵を励ます言葉を淡々としたトーンで口にするのである。
<父に、自分で握ったマグロの寿司にタップリの山葵を乗せて、食べさせるシーンでの葵を演じる芳根京子さんの悪戯っぽい顔から、父の言葉を聞いて涙を流しながら、”早く戻って来て。”と言うシーンは、沁みたなあ・・。>
いとあはれなり。
趣情を色濃く含んだ町で営まれる、こころの病を患った父と娘の日常を綴った作品。加速する娘の葛藤を見事に演じる芳根の演技が、高校生のいとけなさを微かに醸し出す。作中に漂う暗澹たる、それでいて美しい抒情の根底には、確かな親子の愛が流れていた。無期に闇に呑まれまいと、一歩を踏みだす親子の、眩しい希望の譜である。
山葵多すぎやろ!w
30分短編作品をチョイス。DVDだと3作品入っていてレビュアーにはお得だぁ〜w
さて、第1弾は芳根京子主演の「わさび」
飛騨高山の地にて鬱病の父を持つ娘が実家の寿司屋を継ごうとするお話。
短編ながら、撮影などしっかりした作りや田舎ながらの手抜き感も無く共感が持てた。
別れた母や学校の先生、昔の少年野球時代の監督を通じて、彼女の立場ややるせない状況が伝わってくる。
元野球少女だったというの設定は眼をつぶるとしてw
本格寿司修行はありませんが、短編映画はこれでいいんです!!☺️
短編作品は応援したくなる映画が似合います。
希望の形
ありきたりでない希望の描き方に心を打たれる。
誰もが幸せにはならないかもしれないけど、必死に歯を食いしばっている主人公の姿と雪景色がとても似合い、それを芳根京子が素晴らしい演技力で演じていた。真摯な作品。
大人への道
鬱に病む寿司職人の父親と暮らす父子家庭の女子高生が将来を考える話。
両親への思いや責任感と葛藤等々、多くは語らないけれど様々な思いがとても良く伝わってきて、爽やかで意地らしく温かい。
主演の子の演技力も素晴らしくとても良かったのだけれど…
少しオーバーな演出が気になったし、野球が上手いキャラを展開させるならもう少し何とかならなかったのかね。
傑作!!即DVD化希望!!
ユーロスペース最終日に鑑賞。滑り込みセーフ、観客は満員でした。
「わさび」と同時上映の他2本あったけど、どれも素晴らしかった。
レイトショーだったのでお客さんのほとんどが大人だったけど、学生にも見て欲しいので、DVD化を希望します。
ユーロスペースのレイトショー観客動員数歴代1位になったそうだが、納得。早く見て欲しい。
じわじわよくなってくる
30分映画を観に行ったつもりが、現地で、一人の監督の短編3本立てと知った。というわけで、なんだか得をした気分で鑑賞しました。
本作は、主人公は魅力的だけど、両親は離婚していて、同居している寿司職人の父は鬱病、生活保護を受けることになったので大学には行けないというシチュエーションはなんだかなあ、と終始感じつつ鑑賞。いつも感動とか元気とか爽やかさを求めて映画を見に来る自分としては、なにもこんなにも出口がない感じでなくても、と感じていた。主人公が劇的な変化や決意をするわけではなく、父親を継いで寿司職人になるぞという気持ちも最初から本人の中にあるので、観ているうちに何かが変わるという映画ではない。観客は、変化の目撃者や、感動の共感者になれるわけではない。こういう人生もあるということを知るのみ。
ただ、後味は悪くないんだよなぁ。
資金援助のために買ったパンフを読んでいたら、腑に落ちた。監督は立ちすくむ人を見つめる、そこに流れる慈悲のような美しい調べ。
人生に魔法なんてない、魔法と思っていたカーブを投げる少年野球の監督との対決。
なるほど、なんだか素晴らしい映画を観たんだなあ〜と、後から後から押し寄せてくるのでした。
あとこれは言っておかないと。芳根京子はきれい。
芳根京子、凄い
飛騨高山で撮影された映像の綺麗さと、日常を描きながらも緊張感のある脚本。そしてなにより出演者の演技力が凄い。
芳根京子の演技力!!
ラストシーンは、見入ってしまって呼吸するの忘れてた。
30分の作品だけど、ずっと見てたい作品。
主演の女性の演技がとても自然で、本当にこの女の子として生きているよ...
主演の女性の演技がとても自然で、本当にこの女の子として生きているようでした。飛騨高山の情緒ある町を背景に、恋人を作って出て行った母、寿司屋を営んでいたが真面目さ故に鬱になってしまった父、そしてその寿司屋を継ごうとするが、葛藤やとまどいを抱える少女。出てくる人みんな魅力的で人間味があり、また観たいと思える映画でした。
最後ハッピーエンドでさないながらも、希望を感じさせる終わり方でした。
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