「いとあはれなり。」わさび ダフティストさんの映画レビュー(感想・評価)
いとあはれなり。
趣情を色濃く含んだ町で営まれる、こころの病を患った父と娘の日常を綴った作品。加速する娘の葛藤を見事に演じる芳根の演技が、高校生のいとけなさを微かに醸し出す。作中に漂う暗澹たる、それでいて美しい抒情の根底には、確かな親子の愛が流れていた。無期に闇に呑まれまいと、一歩を踏みだす親子の、眩しい希望の譜である。
コメントする
趣情を色濃く含んだ町で営まれる、こころの病を患った父と娘の日常を綴った作品。加速する娘の葛藤を見事に演じる芳根の演技が、高校生のいとけなさを微かに醸し出す。作中に漂う暗澹たる、それでいて美しい抒情の根底には、確かな親子の愛が流れていた。無期に闇に呑まれまいと、一歩を踏みだす親子の、眩しい希望の譜である。