「じわじわよくなってくる」わさび CBさんの映画レビュー(感想・評価)
じわじわよくなってくる
30分映画を観に行ったつもりが、現地で、一人の監督の短編3本立てと知った。というわけで、なんだか得をした気分で鑑賞しました。
本作は、主人公は魅力的だけど、両親は離婚していて、同居している寿司職人の父は鬱病、生活保護を受けることになったので大学には行けないというシチュエーションはなんだかなあ、と終始感じつつ鑑賞。いつも感動とか元気とか爽やかさを求めて映画を見に来る自分としては、なにもこんなにも出口がない感じでなくても、と感じていた。主人公が劇的な変化や決意をするわけではなく、父親を継いで寿司職人になるぞという気持ちも最初から本人の中にあるので、観ているうちに何かが変わるという映画ではない。観客は、変化の目撃者や、感動の共感者になれるわけではない。こういう人生もあるということを知るのみ。
ただ、後味は悪くないんだよなぁ。
資金援助のために買ったパンフを読んでいたら、腑に落ちた。監督は立ちすくむ人を見つめる、そこに流れる慈悲のような美しい調べ。
人生に魔法なんてない、魔法と思っていたカーブを投げる少年野球の監督との対決。
なるほど、なんだか素晴らしい映画を観たんだなあ〜と、後から後から押し寄せてくるのでした。
あとこれは言っておかないと。芳根京子はきれい。
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2019年6月30日
CBさん、実は「今日も嫌がらせ弁当」を昨日観て、そういえばこの作品あったなぁと芳根京子目当てで借りましたw
劇場公開時は劇場数少なく観れなかったので、今日DVD見つけて早速wカーブを打つシーンとスイング後のポーズは好きですw