「ヒトラーのユダヤ系説を面白おかしく語った話だ。」我が闘争 若き日のアドルフ・ヒトラー マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒトラーのユダヤ系説を面白おかしく語った話だ。
ヒトラーのユダヤ系説を面白おかしく語った話だ。実際のコメディーとして見ても良いと思う。
日本にも『カムイ伝』と言う白土三平画伯の劇画があって、凄い仮説が登場する。ネタバレになるので、語れないが、是非読む事をお勧めする。『70年安保』と『反ベトナム戦争』世代、つまり、団塊の世代のポリティカルな面々には、絶大な指示を得た劇画だと思う。まぁ、現代の若者にはアナクロ過ぎるとは思う。僕は、その世代の残党に『日本史』とか『世界史』を教わった。実に偏った歴史観だが、100%アナクロと片付けられない。
『神は死んだ』え!?
ワグナーも芸術家 え!?
肉屋が生肉(しかも、肝臓)を食べる!?
マインカンプをユダヤ人が書いた!?
ヒトラーが性的な型物!?
ユダヤ系のゲイが密かにヒトラーに恋をしていた(ありえない)!!!?
一人のドイツ女性との三角関係!!!?
『リエンツィ』をナチスの誕生のきっかけとして描く!!!!!?
チャップリンの様な格好を当時からしていた!?
まだ、1910年って、ロシア革命も第一次世界大戦も起きていない。
と言った絶対にありえないし、また、設定に無茶がある部分も無いとは言えないが、全て、このコメディーの為の設定と考えれば、良いと思う。その幾つかの設定よりも、ヒトラーユダヤ系説の方がよっぽど、真実だと見る事が出来る。
マインカンプは絶対にユダヤ人には書けない。僕は読んで見たが、ユダヤ人、スラブ人、そしてアジア系、特に日本人には書けるわけが無い。言うまでもないが『スラブ系やユダヤ系よりもアジア系日本人は劣っている』と『マインカンプ』でははっきり語っている。そんな本日本人には書ける訳が無い。
コメディーたから仕方ないのかもしれないが、ナチズムの発生はヒトラー一人の偉業(?愚行)ではない。
勿論、ヒトラーがスラブやユダヤの血が混じっていた事は疑わないが、彼一人が堕天使ではない。
彼は間際に曰わったそうだ『100年後にナチズムは復活する』って、2045年がその年だが、もう少し早くなりそうだ。
気をつけなければいけないのは、悪い奴らは、この映画の若きヒトラーの様に、最初から悪い訳ではなく、最初はみんなから指示を受けているって所だと気づくべきだ。それが、ポピュリズムであり、ファシズムであり、ナチズムなのである。
ワグナーは『リエンツィ』をナチズムの為に作曲したのではない。
追記
シュロモの父親がコサックを殺すって逸話が出てきて、サンクトペテルブルクでEmperorを暗殺するって話が登場するが、ユダヤ系がロシア革命の一翼を担ったと言いたいのだと思う。言うまでもなく、ソ連のボルシェヴィキの主流派にはユダヤ系が多かった。また、ここに登場するコサックとはウクライナ人が多い事も理解すべきだ。そして、スターリンが登場して、ユダヤ系が一掃されたことも事実だが、歴代のレーニン、スターリン、フルシチョフはロシア人ではなかった。そして、ゼレンスキー大統領はユダヤ系を全く隠していない。つまり、ウクライナとロシアをスラブ系の土地と見る事自体が19世紀以降の事と僕は感じる。
ナイチンゲールで有名なクリミア戦争はそう言った戦争である。