「帝一の國、帝国の國。」帝一の國 TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)
帝一の國、帝国の國。
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次期会長の立候補戦。最有力候補氷室ローランドvs森園億人の派閥闘争がメインで描かれる。
菊間、駒はローランド派
帝一、光明、弾は森園派で、互いに権謀術数を巡らせながら、票獲得に奔走する。
それぞれの策略の違いが興味深い。一見、三国志の呉と蜀が魏を倒す構造にも見え、日本人が好きそうなストーリー展開である。
権力争いとは対極的な糸電話のシーンは、白黒恋愛映画を連想させる素晴らしさがある。また衣装も奇抜で、赤羽家のファッションセンスの高さが悪目立ちするほどである。そういう意外な描写も印象に残る。
帝一と菊間の父親、それぞれ事務次官、大臣の力関係がリアルであり、子供は父親の権力争いの代理戦争をさせられている、言わば"操り人形"のようだ。
帝一が総理大臣になりたい理由がピアノを弾けるような(自由な)国をつくること。
なのに最後、帝一の國の理想は毛沢東を尊崇する"操り人形のような國"のように見えて、「矛盾」するのである。
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