劇場公開日 2017年3月18日

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「社会正義はどこに?」わたしは、ダニエル・ブレイク ku-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0社会正義はどこに?

2019年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

難しい

こういった類の映画を見ると他のはもう見られないという心境に陥る。私の一番好みのタイプの映画だから。

今の英国は幾ら何でも貧しい国とは言えない。でも、こういう国でシステムの中で生きていきにくい、老人、子供を二人抱えているシングルマザー、障害者などに焦点をあて、社会福祉はいったいどう動いているのかと訴えた映画。
ダニエルブレイクはニューキャッスルの大工だった。コンピューターは使ったことがないし識字障害。人間の心を持った心臓病の老人の彼に社会のシステムの中を理解して動くのは困難だが、決まり、規則を押し付ける(?)社会。
そのかれが、シングルマザーのケイティーと子供達を助けている。

私も老人の一人だから彼の気持ちが痛いほどよくわかるし、メイが首相の
英国政府にメスを入れたこの映画はいまの日本社会にもすでにおきている。ローチはカンヌで賞を取った時の挨拶の言葉でも英国の社会福祉のシステムに問題を投げかけている。

Socialjustice