「わたしは、ダニエル・ブレイクだ。」わたしは、ダニエル・ブレイク ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
わたしは、ダニエル・ブレイクだ。
私は、何の為に税金を払っているのだろうか。私は、何故こんなにも怒りが込み上げてきたのだろうか。私は、どうしてこんな社会になるまで、目をつぶり続けたのだろうか。
今、日本でも生活に瀕している沢山の人がいる。彼らを助けない政府、彼らを叩く人達。
「助ける」という行為そのものが嫌悪される社会に、人間が集まる事に、一体何の意味があるのだろうか。
私達は「自己責任」という言葉を、国民同士で振りかざしすぎてはいないだろうか。
勘違いをしたくないのは、この作品が決して生活困窮者である他人の話ではないということ。
「わたしは、わたしたちは、ダニエル・ブレイク」なのだということ。
ケン・ローチが点火した「抗議」の火が、この日私の胸に静かに静かに引火した。
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