「Please help me get one more. ものすごい真実の物語。」ハクソー・リッジ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Please help me get one more. ものすごい真実の物語。
「アポカリプス」以来10年ぶりとなるメル・ギブソンの監督作品です。やっぱりメル・ギブソンは「変態」と称されるだけあって凄まじい内容の作品でした。もともと「ブレイブ・ハート」でアカデミー賞取ったりと映画人として才能溢れる人間だったのに、プライベートでのDVや差別発言等でハリウッドから総スカン食らって、これまで溜まってたんだろうなぁっと想像できます。見事な復活劇です。
血肉吹き飛ぶ容赦ない戦争描写はいかにもメル・ギブソン。武器を持つことを拒否する主人公デズモンドへの軍からのいじめも容赦ないですし、戦場で亡くなった兵士がウジやネズミに食べられていたりともう色々と容赦ないです。そんな中でも自分の信仰と信念を貫いたデズモンドは単純にスゴいなっと思えます。怪我人を救う為に戦場を駆け回る姿は手に汗握りました。固くなすぎて、もし部下とかにいたら扱いづらくてしょうがないでしょうけど。
メル・ギブソンの映画ってとにかく印象に残るんですよね。見終わった後に色んな思考がブワァーっと出てくるんでレビューもまとまんない!メル・ギブソンも敬虔なクリスチャンでありながら、アル中でDV男だったりするので。今作のデズモンドではないにせよ、ちょっとおかしな所がある人なんだろうなぁっと思います。「デズモンドの父親のヒューゴ・ウィーヴィングはメル・ギブソン自身の投影で、デズモンドはメル・ギブソンの理想」という考察は正しいと思われます。
作品はあくまで個人の物語とすることでアメリカのプロバガンダには陥ってないです。アメリカ兵に「敵が攻めてきたら命懸けで家族を守る」みたいなセリフを言わせながら、この作品で侵略をしているのはアメリカで、命懸けで守ってるのは日本側ですしね。なんて皮肉!!もともとメル・ギブソンはオーストラリア人でありアメリカ人じゃないので、アメリカ万歳にしていない所が良かったです(多分メルはアメリカ嫌い)。もしアメリカ人監督だったら前田高地(ハクソー・リッジの日本名)を占領した後に星条旗がはためいてる描写を入れてくるに違いない!
尚、日本人の切腹シーンはメルなりの武士道へのリスペクトだと思われます。核としてキリスト教の信仰を描いてる反面、日本人の精神も描いたのは公平な描写と思うのですが如何でしょうか?
もちろん映画を観てる瞬間も、観賞後にのんびりとレビュー見てるこの瞬間も、日本じゃない他の国ではこの作品のような戦争が現在進行形で起こっています。世界有数の安全な国である日本で安全な環境で観る物凄く痛ましい戦争映画。しっかりと悲惨な場面を描写することで戦争状態にいない事へのありがたみを感じれるような重く響く作品でした。
クリストフさん、コメントありがとうございます。
メル・ギブソンは私生活の問題でハリウッドから長いこと干されてましたしね。戻ってくる事ができて良かったです。
配信がメインになるとDVD コレクションは減りますよね。「マトリックス」も配信であったりしますし。いつの日か日の目を見る機会がある事を祈ってます。
「アポカリプト」以来というのも意外でした。アレも衝撃的でした。
買っただけで観てないのまだありますが、最近は配信頼みになって買ってないからだいぶ減りました👍
映画は観ましたが、
「マトリックス」3部作は封も開けてないです😱
ガオカさん、コメントありがとうございます。
お誉めに預かり光栄です。何だかテレてしまいます。物凄くインパクトある作品でしたよね!やっぱりメル・ギブソンは才能のある映画人ですね。