天国はまだ遠いのレビュー・感想・評価
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なんとも言えない不思議な38分
最初は少し難しい映画だと思ったのだけれどこの38分の尺にこれだけの話を詰め込んだのは凄かった、流石です。 途中で三月が幽霊だという事で序盤のモヤモヤも晴れ、天国はまだ遠いというこのタイトルの意味も分かりました。 短編なのにかなり深い、結局僕は全てはわかりませんでしたが、とても静かに時間が流れる良い短編映画です。 役者3人、撮影してる場所も恐らく数カ所だけなので、一つ一つの場面がとても長く感じました。
アクティビストな監督の上澄み
短くてなんだか少し変な映画なんだけど、それでも生きる本質を抉られた分厚いものを受け取ったような感覚になった。 お恥ずかしながらこれまで濱口竜介監督の作品を観たことがなく、今回コロナを受けた無料公開で鑑賞させてもらったが、これが濱口監督の魅力なんだとすぐに端的に伝わった気がする。 SAVE the CINEMAの率先した活動も素敵だし、遅ればせながら「ハッピーアワー」も拝見してみたい。
祝福された映画
短編とは思えないほどの濃密さ。取り付けられたピンマイクから抱擁の音が聴こえるという、あまりに素敵な体験。風の吹き抜けるような軽快さが流れるなか、インタビューの場面になると、そこにあるカメラの存在の重さがまた堪らない。なにも急いで天国に行く必要はない。
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