「''娯楽''であるカンフー映画、''作品''としての完成度の高さに驚き。」イップ・マン 継承 アルさんの映画レビュー(感想・評価)
''娯楽''であるカンフー映画、''作品''としての完成度の高さに驚き。
緩やかな起承転結だが、絶妙なタイミングで挟まれるアクションシーン。まさかの中ボス扱いのマイク・タイソンが目立ってしまうが、更に見応えのあるラストバトルも良い。1時間半強に濃密に詰め込まれており、飽きる事無く楽しめる。
治安の乱れた香港が舞台。地域の住民からの信頼厚いイップ・マンへ、次から次へとトラブルが舞い込む本作。過去2作で蔑ろにしてしまっていた妻ウィンシンへの、止まらない後悔と溢れ出る愛。いつも落ち着いた表情のイップ・マンの、後悔と哀しさに目頭が熱くなる。
ブルース・リーは登場するものの、大きな絡みはそこまで無いのが残念だったが、余りあるアクションに興奮。子供の頃を思い出す''カンフー熱''、木人椿が部屋に欲しくなる程。
武術を極める意味。強さとは。そして全編通しての愛情。''娯楽''としても''作品''としても素晴らしい、傑作。
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