「最強のライバルが盛り上げる」イップ・マン 継承 かつさんの映画レビュー(感想・評価)
最強のライバルが盛り上げる
イップ・マンシリーズの中で一番好きです!今までの作品以上に、アクションシーンのボリュームは大きくて、一つ一つが濃い!小学校での戦い、造船所での戦い、それぞれ迫力満点!そして、異種格闘技的な、対ムエタイ、対ボクシングのシーンもおもしろかった。現役はとっくに退いているはずなのに、マイク・タイソンの体のキレがすごかった。ずっと鍛え続けてるんですね!そして、なにより、最強の同門のライバルの存在が大きい。マックス・チャン扮するチョン・ティンチが物語を大きく盛り上げてくれました。ずっとこの2人が戦ったら、スゴくおもしろいだろうなと思いながら、なかなか戦わない2人。そして、最後の最後、一武道家として純粋に戦う2人。これ以上ないくらいの極上カンフー対決だった。
そして、この作品のもう1つの見所が、イップ・マンと奥さんウィンシンとの絆。ガンに冒されて余命わずかとなったウィンシン。そして、チョン・ティンチからどちらが正当な詠春拳の後継かという宣戦布告をされたイップ・マン。そんな中で、イップ・マンは、武道家としての名誉より残り限られた家族との時間を選ぶ。一作目から見ていた人間としては、日本との戦争中に、資産を没収されて、極貧生活に陥って苦労した時代も共に乗り越えたイップ・マンとウィンシンの最後のひととき。もはや、1つ1つのシーンが涙なしでは見れないし。過去シリーズの走馬灯シーンは号泣でした(笑) 今まで、イップ・マンが武道に打ち込むのをどこか引いた目で見ていたウィンシンが、チョン・ティンチに「戦ってほしい」と手紙を出したり、「木人椿の音が聞きたい」という姿は印象的でした。
ときよりドニーさんが見せるせつない表情でいいですね(笑)息子を迎えにいかされるところなんか最高でした。(笑)