君の膵臓をたべたい(2017)のレビュー・感想・評価
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「アオハライド」同様に、薄っぺら〜い青春ラブストーリー。(脚本家同...
『君の膵臓をたべたい』
評判違わぬ好編だった。
青春/恋愛モノでもこういう作品は好き。
こういうの見ちゃうと、アホ設定の少女コミック実写化ってホント何々だろうと思う。
とある高校の図書館の取り壊しが決まり、若い男性教師が蔵書の整理を任される事に。そんな彼が思い出す、高校時代の“君”…。
他人に興味が無いクラス一地味な“僕”はある日、クラスの人気者女子・桜良の秘密を知ってしまう。彼女は膵臓の病気で、余命後僅か…。
難病、純愛、高校時代の過去パートと大人の現在パートが交錯する展開も、『セカチュー』まんま。
とてもとても余命後僅かとは思えないほど、明るく前向き、元気な彼女。
クラス一の根暗男子とクラスの人気者女子が“仲良し”に。
いや、正確に言うと、無理矢理“仲良しくん”にさせられた。
彼女の死ぬまでにしたい事リストの手伝いをさせられ、一緒に旅行、同じ部屋にも泊まる。
ありえねー!…でも、
フレッシュな若手の好演、瑞々しいタッチ、そして一際インパクトあるこのタイトルの意味に、胸打たれた。
まずは、キャスティング。
もう、浜辺美波の魅力にKO!
「宝探しだよ」…と、図書館の柱に頭をもたれるあのワンカットは反則レベルの可愛さ!
一見純真で清純だが、これがなかなかの小悪魔ちゃん!
ドライな“僕”に対し、かなり積極的。
天真爛漫、自由奔放な性格で、“僕”を振り回す。
勿論その明るさの本心は、死の怖さへのオブラート。
“真実と挑戦”も“僕”の本心を言わせようとしてるだけじゃなく、それは彼女自分自身にも。
時々の弱さ、脆さがまたたまらなくキュンとさせる。
それにしてもこの娘、志田未来に似てるよね~。
彼女が“動”“明”なら、北村匠海は“静”“暗”の受け身の好演。
なるほど、こりゃ二人共、一躍脚光を浴びるわな。
大人になった“僕”の小栗旬も抑えた助演。
彼がラストである人に言う「僕と友達になって下さい」がジ~ンときたね。
それから、ナイスな“ガムくん”。「ガム、いる?」が、まさか最後アノ人だったとは…!(笑)
人と関わらない事で自分の領域を守ってきた“僕”。
そんな“僕”の領域に、ズケズケと入り、荒らしまくる桜良。
正直、ウザい。面倒臭い。疲れる。
でも勿論気になり始め、“僕”の中で彼女の存在が次第に大きくなってくる。
かと言って、これからちょっと付き合ってみる訳でも恋人同士になる訳でもない。
何でこんな“僕”と仲良しに…?
お互い、仄かな気持ちはあったのは紛れもない。
だけどそれは、単純に“恋”とかじゃない気がする。
“大切な人”。
桜良の友達の恭子にとってもそうだ。桜良が大好き過ぎて、最近桜良と仲良しの“僕”が嫌い。凄い怖い顔で睨み、キッツイ事も言う。まるで恋人を取られたかのよう。
中学時代、友達が居なかった恭子。
そんな自分と仲良しになってくれた桜良。
恭子にとっても“僕”にとっても、同じなのだ。
自分を変えてくれた欠けがのない、大切な人。
その出会いを、偶然や運命と言うのは容易い。
でも、偶然や運命なんてのは無い。
全て、自分が彼女が選択した意志。
一期一会の出会いも何もかも、自分の意志。
言うなれば、偶然や運命なんてのも、自分が選んだ事。
劇中のこの台詞が良かった。
自分で選んだ出会い、人生。
だからこそ、その一日一日を、瞬間を、大事に大切に生きたい。
人間、いつかは死ぬ。
寿命を全うするか、重い病にかかって早すぎる命を散らすか、それともある日突然不条理に終わる事も。
彼女は死ぬ。病死による死別だと思ってた。と言うより、その方がまだ良かったかもしれない。
幾ら序盤で気にも留めなかったくらいの伏線あったとは言え、この彼女の死は…、あまりにも酷すぎる。悲しすぎる。
彼女の為に、“僕”は何か出来たのか。してあげられたのか。変われたのか。…
“僕”が桜良へ送ろうとしたメール。
桜良が恭子や“僕”へ残した手紙。
それらに、一心に込められている。
本作のような青春/恋愛モノに興味が無い人、嫌いな人、見ようともしない人たちは、ただこのタイトルを茶化すだけだろう。すでに茶化されてもいるし。
どんな意味が、想いが、込められているかーーー。
『君の膵臓をたべたい』。
ありふれた言葉じゃない、この意味、想い。
思い出す度に、悲しく、温かく、幸せに、胸が熱くなる。
まだスクリーンで観られる幸せ
思いもよらないラスト
鑑賞記録
いわゆる『難病恋愛モノ』はノーサンキューな自分でしたが、職場でにわかに流行の嵐が吹き荒れていたので、話題作りになればと思って観に行きました。
結論から言うと、大変興味深い!と感じた次第。
この話、いわゆる『セカチュー』とか『恋空』と同カテゴリだと思っていたのですが、劇中のイベントやキャラ造形はすごくアニメ的。いや、漫画的。いやいや、これはもはやギャルゲーなのでは?
そんなギャルゲーが世の中の人々を感動の渦に巻き込んでいるなんて、興味深いとは思いませんか。2018年にはアニメ映画化が決まっているらしいけど、それも納得。ていうかよく実写化を先行させたなって感じ。
調べてみれば原作者は同年代の同性とのこと。すごく納得してしまった。きっと彼もハルヒとか君望とかを通過してきたに違いない。それを大衆向けのエンタメに昇華できるなんて、すごいじゃないか。臭いは消せてないけども。
主人公を演じていた北村匠海さん。淡々と抑制したトーンからのクライマックスの感情爆発はお見事。小栗旬も良かったなー。だからと言うべきか、浜辺美波の2.5次元感がすさまじい。ちょっと現実感がないんじゃないか…?まぁ嫌いじゃないんだけどね!
鑑賞翌日にスイパラへ行ったり、道中「真実と挑戦」ゲームを楽しんだりと、鑑賞以降も夫婦で楽しい時間を過ごさせていただきましたので、観て良かったと思います←
今までで1番
感動した!
若手の活躍が光る。
君の膵臓をたべたい
自分は原作を読んでから本作を観ましたが本当に素晴らしい作品でした。
まず、キャストが適役ですね。主人公の僕(春樹)を演じられた北村匠海さんは、人と接する事が得意ではなく物静かな印象のこの役に感情を込めてしっかりと演じられていました。素人目で見ても、とても難しい役だったと思います。ヒロインの桜良を演じられた浜辺美波さんは、天真爛漫でいつも明るい桜良をうまく表現されていました。彼女にぴったりな役だなという印象を受けました。
また、原作とは異なる12年後のシーンも秀逸でした。
映画に命の大切さを教えられるとは思ってもいませんでした。こうして今生きていることって当たり前じゃないんですね。誰しも1日は平等にある。
構成が残念かな
好きと言えない、名前を言えない
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